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» 2017年06月15日 12時00分 UPDATE

日本HPが考える“新しいデスクトップPC”の近未来

日本HPが、イマーシブ(没入型)PC「Sprout Pro by HP2」を7月上旬に販売する。同社が目指すコンピューティングの未来とは!?

[田中宏昌,ITmedia]

好調が続くビジネスPCに新ジャンルの製品を投入

photo 日本HP 代表取締役 社長執行役員 岡隆史氏

 ビジネス向けPCの世界シェアで、No.1を2年連続キープしているHP。ここ日本では、同3位のままだが、2016年度以降は市場平均を上回るペースで成長を続けている。そんな同社が、新たに投入するのが没入型PC「Sprout Pro by HP2」だ。

 一般的な液晶一体型デスクトップPCに、3D/2Dスキャナにプロジェクター、タッチマットがセットになった異色の製品となる。同社が掲げる、現実社会とデジタルワールドを融合する「Blended Reality」を体現する本機は、何を目指しているのだろうか。

 日本HP 代表取締役 社長執行役員 岡隆史氏は、2016年6月12日に行われた発表会で「2020年に向けてシェアの拡大、地位向上を目指し、3つの事業戦略を掲げている。1つはビジネス向けPCが中心となる既存のPC市場(コア)で、2つめが大判プリンタやデジタル印刷機、電話会議システムなどの成長分野、そして3つめが3Dプリンタをはじめとした将来を見据えた新ジャンルの製品で、チャレンジとなる分野だ。

photo イマーシブ(没入型)の液晶一体型PC「Sprout Pro by HP G2」。手前にあるのは3Dキャプチャ用の台座「Sprout by HP 3D キャプチャステージ」だ

 このSprout Pro by HP2は、まさに新ジャンルを切り開くPCで、“芽”を意味するSproutという製品名の通り、これから時間をかけて花開くものと考えている。HPでは、現実の世界とデジタルをシームレスに融合するBlended Realityというビジョンを提示している。言い換えれば、お客さまに使い勝手のいい環境をテクノロジーで実現していこうという考え方であり、完成度の高い製品を現実世界に提供していくものだ。近い将来、必ずコンピューティングが進んでいくであろう道を示している」と語った。

photo デジタルワールドと現実世界を融合するというHPのビジョン「Blended Reality」
photo 「コア」「成長」「将来」という3つの柱で構成される日本HPの事業戦略

手軽なスキャンから本格的なスキャンまで対応

photo 日本HP パーソナルシステムズ事業本部 ワークステーションビジネス本部 本部長 小島順氏

 このSproutシリーズは、2014年の発売(Sprout by HP)以降、3代目にあたる製品で、米国では2017年1月に発表済みだ。日本では展示会などに出品されたことはあるものの、製品投入は初となる。

 同社パーソナルシステムズ事業本部 ワークステーションビジネス本部 本部長 小島順氏は「このSprout Pro by HP2は、本当の意味でオールインワンコンピュータといえる。没入型インタフェースを構築すべく、2次元スキャナと3次元カメラ、動画用のビデオ、プロジェクターを取り付けることで、現実世界をシームレスにデジタル空間に取り込んで加工や編集が簡単に行える。これまで、近未来を提示するスマートフォンは各社から発売されているが、デスクトップPCはなかった。このSproutがその方向性を示す製品だ」と語った。

photo 本体上部にあるカメラで簡易3Dキャプチャを行える。シンメトリーな物体のキャプチャや、より高精細な取り込みには台座(Sprout by HP 3D キャプチャステージ)が必要だ
photo 専用の台座を使ってスキャンを行っているところ。3次元カメラでオブジェクトをスキャンし、2次元カメラに切り替えてテクスチャをスキャンしてマッピング、合成して高精度なデータを生成する
photo さまざまなキャプチャ/スキャン機能を備える
photo 手前に敷いたタッチマットは21.3型で20点のマルチタッチに対応する。デュアルディスプレイとして機能するだけでなく、付属の「HP アクティブペン」を使って絵を描くこともできる

想定ターゲットと利用シーンは?

 新しいジャンルの製品だけに、どのようなターゲットを想定し、どのような利用方法を提案しているのだろうか。小島氏は「先行して販売していた米国では、幼児教育や小学校などで利用されていたと聞いている。大手企業の採用例もあり、教育分野から製造業、小売店、クリエイティブといった業界に働きかけていきたい」と話した。

 また、「今回の製品は初めからWindows 10に最適化されて開発されているだけあって、汎用(はんよう)性も高く完成度も上がっている。日本でも自信を持って販売できる」と述べた。

photo 日本HPが想定するターゲットと利用提案
photo 実際にオブジェクトを操作したり、タッチパネルを操作したりと直感的に扱えるのがポイントだ
photo キオスク端末的な扱い方も想定されている

 Sprout Pro by HP2の発売は、7月上旬以降の予定だ。同社の直販価格で52万円(税別)、3Dキャプチャ用の台座「Sprout by HP 3D キャプチャステージ」がセットになった「Sprout Pro by HP G2 with 3D Capture Stage」が56万円(税別)となっている。保証関連は、3年間の翌日オンサイト対応とパーツ保証と、購入後初回のみハードウェア設置と初期設定、簡単なデモを行うサービスが標準で付属する。

 なお、Sprout Pro HP G2の主なスペックは下記の通りだ。

Sprout Pro HP G2の主なスペック
CPU Core i7-7700T(2.9GHz、最大3.8GHz)
メモリ 16GB(DDR4 SO-DIMM)
ストレージ 512GB SSD(SATA)
グラフィックスチップ GeForce GTX 960M
グラフィックスメモリ 2GB(GDDR5)
液晶ディスプレイ 10点マルチタッチ対応23.8型
画面解像度 1920×1080ピクセル
タッチマット 20点マルチタッチ対応21.3型
プロジェクタ DLPプロジェクタ(1920×1280ピクセル)
スキャナ 3D奥行き認識カメラ方式
カメラ 最大14.6万画素(4416×3312ピクセル)
入力デバイス ワイヤレスキーボード、マウス、アクティブペン
インタフェース HDMI 2.0出力、有線LAN、USB 3.0×4、SDメモリーカードスロット
サイズ 673(幅)×586(奥行き)×569(高さ)mm
重量 約12.8kg
OS 64ビット版Windows 10 Pro
HP Directplus -HP公式オンラインストア-

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