「WannaCry」の拡散を阻止した英国人、FBIがラスベガスで逮捕

WannaCryのキルスイッチを発見したことで知られるマーカス・ハッチンズ氏が、別のマルウェアに関与したとしてFBIに逮捕された。

» 2017年08月04日 08時50分 公開
[鈴木聖子ITmedia]
arrest WannaCryのキルスイッチを発見したことで知られるマーカス・ハッチンズ氏がFBIに逮捕された

 世界中で猛威を振るったランサムウェア「WannaCry」のキルスイッチを発見し、感染拡大を食い止めたとして称賛されていた英国人のマーカス・ハッチンズ氏(23)が8月2日、別のマルウェアに関与した疑いで米連邦捜査局(FBI)に逮捕された。

 報道によると、ハッチンズ氏は、ラスベガスで開かれたハッキングカンファレンス「DEF CON 25」に参加しており、英国に帰国しようとしたところ、空港で逮捕されたという。

the guardian マーカス・ハッチンズ氏が逮捕されたと報じる「the guardian」

 起訴状によれば、ハッチンズ氏は銀行情報を盗み出すマルウェア「Kronos」を作成し、もう1人の人物と共謀してKronosの宣伝や流通に関与、米国内のコンピュータに対して故意に損害を与えた罪に問われている。

 ハッチンズ氏は2017年5月、世界中のコンピュータを襲ったWannaCryのコードを分析していて偶然キルスイッチを発見し、感染拡大の阻止に貢献したとして称賛されていた。

【訂正:2017年8月4日16時09分 初出時にハッチンズ氏がWannaCryのキルスイッチを発見した年を2016年と誤記していましたが、正しくは2017年です】

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