複雑過ぎる契約書の審査、AIの力で24時間から1分に――リコーの新技術「ディープアライメント」を見てきた社員の“悲鳴”がきっかけで開発

今まで隠れていた社員のニーズをきっかけに、AIで企業向けの新機能を開発した企業がある。新たに“文章の意味を比較するAI”を使い、法務部門が行う契約書の審査を自動化する新機能を「第2回 AI・業務自動化展 秋」に展示しているリコーだ。商品化の狙いを聞いた。

» 2018年10月26日 07時00分 公開
[高木理紗ITmedia]

 企業同士の取引に不可欠な契約書を、専門家の代わりに人工知能(AI)が自動でチェックしてくれる――そんな機能をリコーが開発中だ。幕張メッセで開催中の「第2回 AI・業務自動化展 秋(2018年10月26日まで)」で、同社が「契約書審査AI支援オプション(参考展示)」として展示している。

 無数の項目に分かれ、膨大な数の決まりが書き込まれた契約書は、全体像を把握しにくい。目当ての箇所を探すのに、プロでも時間がかかりがちだ。

 「契約書審査AI支援オプション」は、企業が他社と契約を取り交わす際、他社から送られてきた契約書の内容を、AIが一般的な契約書の項目と照らし合わせ、足りない項目を可視化する。また、「同じ意味」と判定した文章を1文ずつ色分けして表示してくれる。

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社内の“悲鳴”が開発のきっかけ

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