NTTドコモは5月17日、FOMA 901iシリーズの後継である「901iS」シリーズ5モデルを発表した。6月のボーナス商戦を狙った、ハイエンドFOMAの夏モデルだ(5月17日の記事参照)。
iモードFeliCa機能を装備した「おサイフケータイ」であること、PDFビューワの搭載、音声通話中にテレビ電話へ切り替えられるなど、シリーズ共通の機能はいくつかある。しかし最大のポイントは、800MHz/2GHzのデュアルバンドに対応したことにより、山間部へもエリア拡大した「FOMAプラスエリア」だ。
ドコモは現在、2GHz帯を使ってFOMAのサービスを提供している。もともとは、PDC用に使っている800MHzをFOMAに切り替えて、1つの基地局で広いエリアをカバーすることにより、地方のカバーエリアを拡大する計画だった。800MHz/2GHzのデュアルバンド対応はFOMA 901iシリーズから始まる予定だったが延期され(2004年11月25日の記事参照)、901iSシリーズで初めて対応することになったという事情がある。
全機種ではないが、P901iS/F901iS/D901iSにはネットワークから時刻情報を取得して端末の時計を自動修正する「自動時刻補正」機能が搭載された。au携帯電話ではすでに実現されていた機能だが、FOMAでもようやく「狂わない時計」が実現することになる。
他キャリアの夏モデルも登場し始めている。
ボーダフォンは5月19日、「素材の着せ替え」をコンセプトにしたシャープ製端末「V501SH」(5月19日の記事参照)と、質感や形にこだわった東芝製の着せ替え端末「V501T」(5月19日の記事参照)を発表。詳細についてはまだ明かされていないが、どちらもPDC端末だ。
auは5月19日、WIN端末「W32K」を発表した(5月19日の記事参照)。文字が大きい、キーの機能名が漢字表記、ワンタッチ発信などの機能を搭載、50代から60代のエルダー層向けに使いやすさを配慮した端末だ。「高齢者向け簡単ケータイ」としてヒットしたツーカーS(2004年10月18日の記事参照)と同じターゲットを狙った製品といえる。
ビットワレットは5月16日、電子マネー「Edy」機能を搭載したカード、携帯電話などの累計発行枚数が1000万を突破したことを発表した(5月16日の記事参照)。4月末の時点で、カードや携帯電話などを合わせた累計発行数は約1020万枚、Edyの加盟店数は約2万店。Edyカードや搭載端末の普及も、利用できる場所も順調に進んでいるといえる。
上述のFOMA 901iSシリーズが全機種おサイフケータイに対応していることもあり、ビットワレットではおサイフケータイでEdyを利用したユーザー向けに5%キャッシュバックキャンペーンを実施、利用を促進したい考えだ(5月17日の記事参照)。また、電子マネー関連機能に加え、複数の会員証やクーポン券などを1つにまとめ、最大100店舗までの会員証をおサイフケータイにまとめられるシステムを、サイバードが開発。6月6日からサービスを開始する。
5月24日には、ボーダフォンの決算報告が行われる。KDDI、ドコモに続き、どのような内容となるか、注目だ。
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