Windowsをインストールしてあるマシンにパーティションを分けてLinuxをインストールした場合,Windowsの方が利用頻度の高いユーザーであれば,ブートローダー(Linuxの場合はLILOが用意されている)を利用してそれぞれのOSを切り替えて使いたいだろう。
Windowsが9xであれば,FAT/FAT32のためLILOを使って容易に切り替えることができる。しかし,Windows 2000ではNTFSで利用する場合もあるため,LILOを利用することができない。しかし,次のような手順で共存することが可能だ。
ポイントは次の3点である。
1. Windows 2000のブートローダーを利用する。
2. LILOをMBRではなくパーティションにインストールする。
3. Linuxパーティションのブート領域をファイル化して,Windows 2000のブートローダーで起動できるようにする。
順番に解説していこう。
1. 起動フロッピーの作成
万が一,Linuxを起動できなくなった場合に備え作成しておく。
2. LILOのアンインストール
すでにNTFSパーティションを作成して(Windows 2000をインストールして),LILOが消えている場合にはこの項目を飛ばしてよい。
# /sbin/lilo -u /dev/hda |
3. LinuxパーティションへのLILOインストール
Linuxの起動フロッピーで起動する。続いてLinuxのパーテーションにLILOをインストールしよう。
LILOのインストール先を指定する必要があるため,/etc/lilo.confファイルを次のように修正してから行う。
boot=/dev/hda → boot=/dev/hda2 (1台目のHDDで2番目のパーティションの場合) |
liloコマンドを実行して,LILOのインストールをする。
# /sbin/lilo |
4. Linuxパーティションのブートセクターをファイル化する
WindowsがNTFSの場合には,次のようにブートセクターをファイル化してNTFS上にLinuxのブートファイルとしてコピーしておく必要がある。
# dd if=/dev/hda2 of=/bootsect.pbr bs=512 count=1 # mount -t vfat /dev/fd0 /mnt/floppy # cp ./bootsect.pbr /mnt/floppy # reboot |
5. boot.iniを編集する
ファイル化したブートセクターファイルをC:\にコピーする。
> copy a:\bootsect.pbr c:\ |
次に,c:\boot.iniをメモ帳などで開き,次のように最下行に追加する。
[boot loader] timeout=30 default=multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1)\WINNT [operating systems] multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1)\WINNT="Microsoft Windows 2000 Professional" /fastdetect c:\bootsect.pbr="Red Hat Linux" |
ここでは,Windows 2000での例を紹介したが,Windows NTでも応用することができる。
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