LinuxでCD-R/RWドライブを利用して書き込むためには,イメージファイルを作成してから書き込みソフトを利用するのが一般的だ。また,Windowsで一般的な書き込みフォーマット「Juliet」とは異なり,Linuxでは「RockRidge」拡張フォーマットが広く使われている。
RockRidgeは,UNIXで重要なファイル名の大文字小文字の判別やシンボリックリンク,uid,gid,パーミッションなどを記録することができるフォーマットだ。ISO9660を独自に拡張したものであり,UNIX環境でのCD-Rメディア作成に特化されている。このような背景から,RockRidgeのイメージファイルを作成するには,Linux上で作成する必要があるのだ。
ここでは,イメージファイル(ISO9660形式)を作成するためのツール「mkisofs」のダウンロードと使用方法について紹介しよう。
Red HatベースのLinuxであれば,RPM repository on pitu.rpmfind.comからRPMパッケージをダウンロードすれば手軽だろう。
# rpm -Uvh mkisofs-1.8-2.i386.rpm mkisofs ######################################## # which mkisofs /usr/bin/mkisofs |
/usr/bin/ディレクトリ下にインストールされたことが分かる。
Linux(UNIX)とWindowsマシン上で読み取り可能なメディアを作成したい場合には,最低限,次の3つのパラメータ(オプション)を付加させればよい。
mkisofs -r -J -o [作成するイメージファイル名] [作成する元のディレクトリ] |
表■mkiosfsで利用できる主なパラメータ
パラメータ
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内 容
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-a
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「#」や「~」がファイル名に含まれている場合 |
-A [ID]
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アプリケーションIDを定義する |
-b [FILE名]
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ブートイメージのパスとファイル名を指定する |
-c [FILE名]
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ブートカタログのパスとファイル名を指定する |
-f
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シンボリックリンク先をたどる |
-l
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32文字までのファイル名を使用可能にする(ISO9660 レベル2) |
-J
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Jolietファイルフォーマットを使用可能にする |
-L
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ピリオドで始まるファイル名を使用可能にする |
-P [ID]
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作成時にID番号を定義する |
-p [ID]
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主にメールアドレスや電話番号を定義する |
-r
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RockRidgeファイルフォーマットを使用可能にする |
-T
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TRANS.TBLファイルを作成する |
-V [ID]
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CDのボリュームIDを定義する |
-x [PATH]
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指定するパスを対象から外す |
例として,次のように指定すれば,./rpm/下のディレクトリに含まれるファイルが,temp.imgファイルとしてイメージが作成される。
$ mkisofs -r -J -o temp.img ./rpm 〜中略〜 11.94% done, estimate finish Wed Feb 14 15:55:00 2001 23.84% done, estimate finish Wed Feb 14 15:55:00 2001 35.74% done, estimate finish Wed Feb 14 15:55:00 2001 47.66% done, estimate finish Wed Feb 14 15:55:02 2001 59.58% done, estimate finish Wed Feb 14 15:55:04 2001 71.48% done, estimate finish Wed Feb 14 15:55:04 2001 83.38% done, estimate finish Wed Feb 14 15:55:07 2001 95.30% done, estimate finish Wed Feb 14 15:55:09 2001 Total extents actually written = 41985 Total translation table size: 0 Total rockridge attributes bytes: 8504 Total directory bytes: 6144 Path table size(bytes): 40 Max brk space used e564 41985 extents written (82 Mb) # ls -l temp.img -rw-rw-r-- 1 root root 85985280 Feb 14 15:55 temp.img |
このようにして作成されたイメージファイルは,後日紹介予定の「CD-Recorder」(cdrecord-1.8-2.i386.rpmとして,前述のrpmfindにもアップされている。またはtarボール形式)で書き込む方法以外にも,Windows上でライティングソフト(EasyCD Creatorや,B's Recorder Gold,WinCDRなど)に読み込ませることが可能だ。
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