2001年10月24日現在,httpサーバのApacheの1.3.xx系最新バージョンは1.3.22。そして,レッドハットから提供されているRPMパッケージのバージョンは,次の通りである。RPMでアップデートを行っているユーザーにとっては,重大なるセキュリティホールやバグフィクスが報告されていないものの,最新バージョンのApacheを気にしている人も多いだろう。
Red Hat Linux 6.2(RPM 3.x)用 1.3.14-2.6.2
Red Hat Linux 7.0(RPM 4.0)用 1.3.14-3
Red Hat Linux 7.1(RPM 4.0)用 1.3.19-5
上記のように,現在のところそれぞれのディストリビューションバージョンでは,最新バージョンが頭打ちをしている状態だ。
これ以上の新しいバージョンにアップデートしたい場合には,2つの選択肢がある。1つはRed Hat 6.2の場合にはRPM 4.0にアップデートをしてRed Hat 7.x相当までバージョンを引き上げる(ただし,最新バージョンのRPMパッケージ公開を待つ)。そして,2つ目はRPMでのバージョンアップをあきらめて,以後はソース(tarball)でのバージョンアップに踏み切るかである。
ここでは,RPMをあきらめて最新バージョンを追いかける手順を解説し,その場合に注意しなければならない点を挙げよう。ただし,この試みはRed Hat系のパッケージ管理に反するもののため,不具合が起きても自己解決しなければならない点を付け加えておく。
RPMパッケージとソースからのインストールで最も異なる点は,バイナリや設定ファイルのインストール先が異なる点だ(ただし後述するように標準設定の場合)。
■Apacheの代表的なファイル記録・収録先 | ||||||||||||||||||||
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上記の例は,前述したようにあくまでも標準設定のままインストールした場合のものだ。
tarball(ソースコード)からのインストールの場合,次のようにconfigure実行時にインストール先を柔軟に変更させることが可能だ。このためRed Hatのディレクトリ仕様に指定すれば,既存の起動スクリプトやlogrotateなどの設定を継承したままアップデートさせることができる。
$ tar zxfv apache_1.3.22.tar.gz $ cd apache_1.3.22 $ ./configure --prefix=/usr --with-layout=RedHat --enable-module=all --enable-shared=max --disable-module=auth_dbm --with-perl=/usr/bin/perl --enable-suexec --suexec-docroot=/home/httpd/html --suexec-caller=nobody $ make $ su # make install # /etc/rc.d/init.d/httpd restart |
前述したように,この方法によるアップデートを行った場合,以後RPMのApacheデータベースには触れてはならない。
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