Linuxなどで動作するイーサネットカードは、複数のIPアドレスを割り当てることが可能だ。例えば、サーバのIPアドレスを変更したが、念のため古いアドレスで受け取る可能性がある場合などだろう。この方法により、仮想的なインターフェイスを複数持つことが可能だ。
複数アドレスを割り当てるには、IPエイリアスと呼ぶ機能を使う。手段は、次のようにifconfigコマンドを使えばよい。
# ifconfig eth0:0 192.168.1.12 |
上記は、メインとなるインターフェイス名(ここではeth0)の次に「:」(コロン)とエイリアス番号(通常は0から始まるエイリアスの連番)を指定している操作例だ。次に、実際に実行した場合のログも挙げておこう。
# ifconfig eth0 Link encap:Ethernet HWaddr 00:A0:24:E0:45:7B inet addr:172.16.7.208 Bcast:172.16.7.255 Mask:255.255.255.0 EtherTalk Phase 2 addr:65280/98 UP BROADCAST RUNNING MULTICAST MTU:1500 Metric:1 RX packets:3196423 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0 TX packets:2467791 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0 collisions:0 RX bytes:559192567 (533.2 Mb) TX bytes:1642182228 (1566.1 Mb) lo Link encap:Local Loopback # ifconfig eth0:0 172.16.7.209 eth0:0 Link encap:Ethernet HWaddr 00:A0:24:E0:45:7B lo Link encap:Local Loopback |
上記のログが「eth0:0」を追加した際の表示だ。メインとなるeth0以外にも仮想的なインターフェイス「eth0:0」が追加されているのが分かるだろう。
なお、利用する際の注意点として最新のLinuxカーネルであれば標準設定で利用できるよう設定されているが(Red Hat Linux 7.2/7.3、Turbolinux7/8などはそのままでOK)、「ip_alias.o」モジュールが組み込まれていなければならない。
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