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» 2003年08月22日 00時00分 UPDATE

情報マネジメント用語辞典:メディアリテラシー(めでぃありてらしー)

media literacy

[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 さまざまなメディアが伝えるメッセージや情報を批判的(critical)に読み解き、コミュニケートする能力のこと。

 この考え方は、もともと新聞・雑誌・ラジオ・テレビなどのオールド・マスメディアが持つ支配的な影響力に対する問題意識から生まれている。マスメディアが報じる情報は個人的にも社会的に「現実」「真実」と受けとめられる傾向にあるが、実際には完全な客観報道はあり得ず、そこには何らかの意図や価値観が込められている。そこで、こうしたメディアの特性について理解し、メディアが伝える情報を自主的に判断して活用する能力を身に付けることが重要視とされるようになった。メディアリテラシーを学校教育に取り入れた例として、カナダのオンタリオ州が有名で1980年代後半より導入されている。

 メディアリテラシーは幅広い概念で、国家による情報統制から一般企業の広告・広報活動なども含まれる。あるいは情報発信者の報道姿勢などのほかに、情報伝達手段としてのメディアの特性(「写真のトリミング」「「映像メディアの編集」「電話と電子メールを使った場合の違い」などによって意味と内容、受け手の認識などはどう変わるかといったようなもの)に関するものも、メディアリテラシーとして語られる。

 メディアリテラシーは、1990年代インターネットの普及により、Webや電子掲示板、電子メールの使いこなしといった面で、「情報リテラシー」「コンピュータ・リテラシー」と重複する部分が多くなってきている。これらインターネットメディアにおいても、各メディアの特性の違いを理解し、玉石混交の情報に踊らされない主体的な情報の“読み取り能力”を身に付けることの重要性がつとに叫ばれている。また同時に、インターネットメディアは多くの人の情報発信力を強化するため、“情報発信能力”としてのメディアリテラシーも求められるようになっている。

参考文献

▼『メディア・リテラシー ――マスメディアを読み解く』 カナダオンタリオ州教育省=編/FCT=訳/リベルタ出版/1992年11月(『Media Literacy : Resource Guide』の邦訳)

▼『「社会調査」のウソ――リサーチ・リテラシーのすすめ』 谷岡一郎=著/文芸春秋・文春新書/2000年6月

▼『メディア・リテラシーの方法』 アート・シルバーブラット、ジェーン・フェリー、バーバラ・ファイナン=著/安田尚=監訳/リベルタ出版/2001年10月(『Approaches to Media Literacy: A Handbook』の邦訳)

▼『世界を信じるためのメソッド――ぼくらの時代のメディア・リテラシー』 森達也=著/理論社/2006年12月


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