5分で絶対に分かるJ-SOX IT統制ガイダンス5分で絶対に分かる(1/6 ページ)

» 2007年03月14日 12時00分 公開

経済産業省の「財務報告に係るIT統制ガイダンス」

 いまや、「内部統制」や「日本版SOX法」といった言葉を聞いたことがないIT担当者はほとんどいないと思います。SOX法はそのくらい“はやっている”のですが、経済産業省(以下、経産省)が2007年1月19日公開した「財務報告に係るIT統制ガイダンス(案)」(以下、IT統制ガイダンス。正式名称は『システム管理基準 追補版(財務報告に係るIT統制ガイダンス)(案)』)(注3)を知らないという方は案外多いかもしれません。

 2006年6月7日に「金融商品取引法」が成立し、上場企業は2009年3月期以降の財務報告から、財務諸表とともに、内部統制報告書の提出が義務付けられたことは周知のとおりです。

 この「内部統制の仕組みを構築」する際のガイドラインとなるのが、金融庁の企業会計審議会内部統制部会が作成した『実施基準』です(正式には「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(公開草案)」2007年2月中に正式版公開予定)。このガイドラインの特徴は、内部統制の仕組み構築に「ITへの対応」を挙げて、文書全体の7分の1ものページを割いて作業の軽減や効率化に配慮している点が挙げられます。

 しかし、内部統制の仕組みの構築において、ITの利用はあくまでも手段の1つであるため、具体的な作業内容や詳細な例示の記述はわずかです。そこで経産省は、企業が内部統制の仕組み構築においてITを利用して行うための指南書として「IT統制ガイダンス」を作成しました。

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