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» 2007年06月20日 12時00分 UPDATE

運用管理者のための知恵袋(16):社内ブログを導入しよう (1/2)

運用管理者に向けたコラムの最終回として、社内ブログを導入すべき理由や運用上の注意点を解説する。

[sanonosa,@IT]

 最近、社内ブログを導入する企業が増えている。社内情報共有のためのインフラとして、すでにグループウェアを導入している企業が多いが、さらに社内ブログの導入に踏み切る理由は何であろうか。今回は社内ブログ導入の目的と利点、そして社内ブログの問題点について考えてみたいと思う。

社内ブログ導入の目的

 「ブログ」とは、社会的な出来事や興味のある事柄に関して、個人的な意見や批評、解説を日記に近い形式で公開するWebサイトのことである。これを社内向けに提供するものが社内ブログである。掲示板が複数者間の意見交換を目的とするのに対して、ブログは情報発信者が主体となる点が異なる。

 ブログは情報発信者が主体となるので、社員1人1人にブログが与えられたとすると、何を書くかは情報発信者が自由に決められることになる。しかし実際にやってみれば分かるが、自由といわれると逆に何を書くべきか最初はとまどう。社内ブログ導入後しばらく観察してみると、まずはプライベートでブログを書き慣れている人から利用が始まる。日常業務上発見したノウハウ、ランチ情報、単なる日記など、しばらく自由に書いているうちにブログの活用方法が定まってくるようである。

 そうなると、社内ブログ導入の目的はいったい何なのか。これがはっきりしないと社内ブログ導入のための企画書が作りにくい。なぜ社内ブログを導入しなければならないのか、社内ブログを導入すると何がよいのかなどを記さないと企画書にならない。だがブログは自由な使い方ができるので、正直なところどのような使われ方をするのかは実際に導入してみないと分からないともいえる。この件についていろいろ考えてみたが、一番しっくりと来る説明は「通常、喫煙室や飲み会などの場でしか出てこなかったようなさまざまなアイデアや問題提起を、社内インフラ上に記してもらえる」というものである。そもそも従業員は、皆それぞれにアウトプット欲求を持っている。仕事上うまくいったこと、会社に対しての不満、各種アイデアなどなど。これらを吐き出す場がないから喫煙室や飲み会でしか発散できない。こういった諸々のアウトプットを社内ブログなら受け止められるのではないかということである。

 ところでよく、社内ブログ導入の成功の秘訣はいかに書いてもらうかにあるといわれている。ここで間違ってはいけないのは、インセンティブを与えて書いてもらおうとしないことである。なぜなら皆、アウトプット欲求はそれなりに持っている。それを吐き出すモチベーションはインセンティブではない。むしろ何を書いてもよいという雰囲気作りにある。上司や経営陣や周りの目が気になって結局何も書けないというのが一番良くない。そこでお勧めは、役職が上の人から積極的にブログでさまざまな情報を公開することで、「ここまで書いていいんだ」という基準を示すことである。

社内ブログと情報管理

 情報発信者が主体のブログとはいっても、当然ながら社内で使われる公式のツールであるので、何を書いてもいいというわけではない。倫理上問題のあることを書いてはいけないのはもちろんのこと、気を付けなければいけないのは機密情報の扱いだ。例えばシニアマネージャー以上にしか公開されていない情報や、広報、法務、財務などが職務上取得している情報などをついブログに記してしまうのは現実的にあり得る話である。この解決方法としては、1. モラルにまかせる、2. 定期的に管理者が投稿を監視する、もしくは3. 管理者の承認があってからアップされるようにする、のいずれかしかない。私は1.で十分だと信じているが、上場企業などの場合は2.や3.の対策が必要になる場合もあるかもしれない。

 また情報管理の観点でいうと、社内検索エンジンがある場合は要注意である。何でも拾ってくるので、もし閲覧権限をかけているのであればそれを検索エンジンに対しても適切に設定する必要がある。

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