パートナーの強みを生かし仮想化戦略を強化、SAP仮想化市場でライバルに遅れはとれない

» 2008年04月15日 00時00分 公開
[吉村哲樹,@IT]

 独SAPは4月9日(米国時間)、米国カリフォルニア州パロアルトで開催した「SAP Virtualization Week 2008」で、ビジネスプロセス主導型の仮想化ソリューション開発を目的とした「エンタープライズ・バーチャライゼーション・コミュニティ」をパートナー企業と共同で設立すると発表した。

 同コミュニティには米ヴイエムウェア、米インテル、米ヒューレット・パッカード、米シスコシステムズなど各分野の主要ベンダが参加。それぞれが保有する仮想化関連技術を持ち寄り、インフラレベルでのITコスト削減にとどまらず、顧客のビジネスプロセスの課題解決に仮想化のメリットを直接生かせるソリューションの開発を目指す。

 SAPは昨年12月、ヴイエムウェアと製品サポート提携を行うなど、仮想化環境におけるソリューション開発に積極的に取り組んできた。今回のコミュニティ設立は、自社製品のみならず、同社の強みでもある広範なパートナー・エコシステムの各種製品を仮想化環境に適用することによりトータルソリューションを顧客に提供することが狙い。仮想化プラットフォーム上で同社のSAP NetWeaverを稼働し、各ベンダの製品を連携させる。最終的には、仮想化技術に詳しくないビジネスプロセス担当者でも、仮想化環境上で最適化されたビジネスプロセスを容易に設計できるようなソリューションモデルの開発が目的だという。

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