PCの保存データ量が急増、Macユーザーは1年で2倍近くにデータ損失のダメージは失恋よりも大きいとの結果も

» 2008年06月18日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 シマンテックは6月18日、「パソコン利用時のストレス調査」の結果を発表した。PCに保存しているデータの損失を心配する人が増える中、保存データ量自体は前回調査から28%増加するなど、個人のPC活用が広がっていることが分かった。特にMacユーザーの保存データ量は急上昇している。

 調査はインターネットを通じて1000人に実施した。過去に2回同様の調査を行っている(1回目「 シマンテック、『バックアップは面倒』の声に驚く」、2回目「 『PCは遅い!』、ユーザーの6割がストレス」)。調査対象者は男女が500人ずつ。使っているPCのOSはWindows XPが75.1%で、Vistaが14.4%、そのほかのWindows OSが7.2%、Macが3%など。

 PCのデータ保存については4分の3が何らかのストレスを感じている。最も多かったのは「重要なデータの損失」を心配するストレスで37.1%の人が挙げている。この比率は2007年の調査から4.2ポイント増加した。次いで「不要なデータが蓄積される」(17.7%)、「必要なファイル、データがすぐに見つからない」(10.7%)などが続いた。データ保存についてストレスを感じないという人は24.2%だった。

PCの保存データについてのストレス要因(シマンテック資料から、以下同)

 データ保存について心配をする人が増えた背景には、PCに保存するデータ量自体が増加していることがあるようだ。OSやアプリケーションを除くデータの平均保存量は33.5GBで、2007年の調査から7.4GB、28%増えている。特にMacユーザーの平均保存量は53.6GBで、2007年調査の28GBから2倍近く増加した。映像や音楽などマルチメディアコンテンツの利用が増えていると見られる。

増え続けるPCのデータ保存量

 では、ユーザーはどのようなデータをPCに保存しているのだろうか。「ここ1年間で保存量が増えたもの」で最も多かったのは「デジカメなどの写真画像」(45.2%)だった。次いで、「音楽」「映像」など。音楽は10代の男女、映像は男性で特に増加しているようで、これらのコンテンツがPC全体の保存データ量を増やしている。

 重要なデータは増えているが、バックアップの実施率は2007年調査とほとんど変わらず、57.0%。バックアップを行っていない理由は「面倒だから」「やり方が分からないから」などが多かった。ただ、全体の20.1%の人は過去1年に何らかの理由でデータ損失を経験したといい、そのデータを復元するために平均で5364円を負担してもいいとも考えている。

損失したデータの種類でも画像や動画の比率がアップしている

 PCの性能についての調査では、8割以上の回答者がストレスを感じているといい、特に66.7%の人が「動作が遅い」ことにストレスに挙げている。具体的には「パソコンの起動に時間がかかる」「アプリケーションの起動に時間がかかる」「実行や処理に時間がかかる」などに不満を持つ人が多かった。

 ちなみに調査結果によると、PCがクラッシュして利用できなくなることや、PCの全データを損失することは、失恋よりも大きなダメージという。

いろいろなダメージの比較

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ