東邦チタニウム、アジャイル開発を採用した生産管理システムを導入ウルシステムズが開発

» 2008年09月11日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 ウルシステムズは9月11日、東邦チタニウムの生産管理システムを構築し、同社の3工場にて稼働を開始したと発表した。アジャイル開発を取り入れた生産管理システムの導入事例は珍しいという。

 東邦チタニウムは、日本で数少ないチタンの生産メーカー。同社で生産したチタンは半分以上が航空機などに使われるほか、ゴルフクラブなどさまざまな用途に利用されており、需要が急増しているという。そこで同社では、従来Excelなどで管理していた生産管理をすべてシステム化することを決定。福岡県の八幡工場を新設するに当たって、既存の2工場を含めた生産管理システム導入を決めた。

 新システムはアジャイル開発を採用し、ゼロから開発した。2006年5月から検討を始めて、業務改善を開始。業務改革検討とシステム化検討を並行して行った。また、アジャイル開発を採用したため、パーツごとに開発と手直しを1カ月程度のスパンで繰り返し、部分導入を重ねていった。その結果、最終的には生産管理や在庫管理、品質管理などの横串連携も実現し、2年間で計157.5人月の開発規模になったという。

 東邦チタニウムの担当者によると、「成功の秘訣はプロジェクトチームを1つの会議室にまとめ、常に顔が見える位置でコミュニケーションを密に取った点だ」とした。

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