キャパシティプランニング(きゃぱしてぃぷらんにんぐ)情報システム用語事典

capacity planning

» 2009年08月24日 00時00分 公開

 計画・開発中あるいは稼働中のITシステムに求められるサービス需要/サービスレベルからシステムリソースの処理能力や数量などを見積もり、最適なシステム構成を計画すること。

 キャパシティプランニングは、新規のシステム開発や既存システムの改修などの際に行われる作業で、大まかにはユーザーの事業計画や業務要件、サービスレベル要求などからITサービスの需要を把握し、これを提供するITシステムに求められるワークロードやディスク容量、ネットワーク容量などを推定して、そのシステムを構成するITリソース(ハードウェア、ソフトウェア、ネットワークなど)の性能や数量、配置を割り出し、コスト上の制約を踏まえてリソース調達やシステム増強・再配置の計画を作成する、といった流れとなる。

 検討対象となるキャパシティ要件としては、ビジネスレベル(データ処理需要、同時利用ユーザー数など)、サービスレベル(処理トランザクション量、ネットワークトラフィック量など)、リソースレベル(CPU利用率、ディスク利用率、ネットワーク利用率など)がある。

 ビジネスレベルのサービス需要がリソースレベルでどのように配分されるかは、システムのアーキテクチャと密接に関係するため、システム増強においては単純なリソースの追加や性能向上だけではなく、システム構成の見直しなども含めた検討を行うことが推奨される。

参考文献

  • 『キャパシティプランニング――リソースを最大限に活かすサイト分析・予測・配置』 ジョン・アレスポー=著/佐藤直生=監訳/木下哲也=訳/オライリー・ジャパン/2009年3月(『The Art of Capacity Planning』の邦訳)

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