日本プログレス、Savvion買収など2010年の戦略を説明BTA、BEP、BPMの3分野に注力

» 2010年02月02日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 日本プログレスは2月2日、報道関係者向けの発表会を実施。同社の会社統合や2010年の戦略などについて、米プログレス グローバルフィールドオペレーション担当シニアバイスプレジデント クリストファー・ラーセン(Christopher Larsen)氏と、日本プログレス 代表取締役 黒木克彦氏が説明した。

ラーセン氏写真 米プログレス グローバルフィールドオペレーション担当シニアバイスプレジデント クリストファー・ラーセン氏

 日本プログレスは、米プログレスが買収を行った関係で、2010年1月1日付で「データディレクト テクノロジーズ」「ソニックソフトウェア」「日本アイオナテクノロジーズ」の3社が合併してできた会社。社長には、アイオナテクノロジーズ出身の黒木克彦氏が就任した。また、米プログレスが2010年1月11日にBPMベンダの米サビオンを買収したことで、新たにBPM分野にも参入する。

 日本プログレスが新たに事業の柱とするのは、「BTA(Business Transaction Assurance)」「BEP(Business Event Processing)」「BPM(Business Process Management)」の3分野。BTAは旧ソニックソフトウェアの「Progress Actional」を、BEPでは同「Progress Apama」を、BPMでは新たに手に入れたサビオンの「Savvion」を中心製品に据えて展開していく。

 ラーセン氏は、「ビジネスはまず状況を可視化し、その状況を見て対応しなければならない。サビオン買収前は、それに対する具体的なビジネスプロセス改善に甘い部分があったが、今回サビオンを買収したことでSavvionを利用したBPM改善が可能になった。今回、サビオンを買収した理由だが、まずイベント主体のBPMであることや、さまざまな分野向けに特化した開発もしており、テンプレートなどが豊富な点を評価したからだ」と、サビオンの買収背景を説明した。

 また、2009年までは合併が完了していなかったため、「Enterprise Business Solutions」「Enterprise Data Solutions」「Application Development Platforms」の3事業部体制だった。しかし、2010年からはこれを1つにまとめ、「いままで開発部門やサポート部門が、旧ソニックソフトウェア、旧アイオナテクノロジーズなどと分かれていたが、これを統合して最適に配分し直した。もちろん、合併後もサポート体制は変わらず、旧製品に対してもサポートしていく」(ラーセン氏)とした。

 ラーセン氏は、日本における今後の戦略について「Savvionは当社が買収する前は、日商エレクトロニクスが日本の総販売代理店だったが、買収後も日商エレはリセラーとして協力してもらう予定だ。合併も完了したことから、今後は3社に加えサビオンを結集した付加価値をユーザーに提供していきたい。その戦略的なソリューションとして『Operational Responsiveness』を提唱していく。この概念のもと、日本では通信、金融、製造、トラベル/運輸に注力していく。特に製造、トラベル/運輸には期待している。トラベルではブリティッシュエアウェイズの成功事例を見せて説得していく」と説明した。

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