News 2002年12月13日 00:00 AM 更新

特集 2002年回顧(2)
ワイヤレス、“元年”の混沌(後編)

某紙のヒット商品番付では「カメラ付き携帯」が横綱だったそうだが、ZDNetで2002年に掲載された記事の量で言えば、ホットスポットも“大関”ぐらいにはくる活躍ぶりだった。とはいえ、実際にどのぐらい利用されたかとなると話は別。後編では、ホットスポットやワイヤレスなガジェットにまつわる2002年の“喧騒”を振り返る。

▼みんながホットスポットに群がった
▼ワイヤレスなガジェットがいっぱい
▼UWBは本当に“万能カッター”だったか……?
▼Bluetoothのサバイバルライフ2002

【前編】
▼無線LANは、侵入者の夢の王国
▼規格――選択肢の多さが「自由」だとは限らない
▼Microsoftの「お茶の間乗っ取り計画」起動中
▼Intelはワイヤレスにも“はいってる”

みんながホットスポットに群がった

2002年はみんながホットスポットに群がった。ただし、それはサービス提供者サイドの話。実際の利用を見ていると、まだごく一部の“コアなユーザー”にとどまるというのが実情のようだ。草分けのMISがサービスを一時休止するなど、ビジネスとして成立するのか疑問視する声も出ている。それはさておき、2002年に一気に増えたホットスポットの記事、個人的に一番気になったのは、一番下の“アイススポットという考え方”だったりする。

全米にホットスポットで“虹”の架け橋?
IntelやIBM、Verizonなど米大手IT/通信企業が、全米規模のホットスポットネットワークを構築する「Project Rainbow」について協議しているという

  • Wi-Fiを全米に――Intel/IBM/AT&Tが新会社

    有料ホットスポットに反旗を翻す「War Car」出撃
    無料ホットスポットの支持者が、無線LAN機器を搭載したホットスポットカーで、有料ワイヤレスアクセスを提供するStarbucksに“攻撃”を仕掛けた

  • Linuxcare創設者が立ち上げた無料ホットスポットサービス
  • 米2000店のスタバが「ホットスポット」に

    麻薬取引の“名所”もホットスポットに―ワイアレス化が進むニューヨーク
    米国では今、都市部でのホットスポット導入が急速に進んでいる。特徴的なのは、それが市民運動の形で行われていることだ。かつては麻薬取引の“名所”として名をはせたニューヨーク・ブライアントパークにあるホットスポットを訪れてみた

  • T-Mobile、米国内100の空港ラウンジでホットスポット展開
  • 英でもようやくホットスポット

    「Yahoo! BBモバイル」発表――全国にホットスポット展開、月額2280円
    ソフトバンクは、無線LANを利用したブロードバンド接続サービスを発表した。公共施設などに万単位でホットスポットを設置し、街中でネット接続できる環境を目指す

  • NTT東西、無線LANホットスポットに参入
  • スピードネット、無線LANスポットに参入
  • 東京都の無線LAN実験、8月1日スタート
  • 東京の居酒屋が5GHz/2.4GHzデュアル無料ホットスポットを開始

    WPC EXPO 2002は“カフェ”だらけ
    「ブロードバンドカフェ」ブームはWPC EXPO 2002の会場にも。でも、飲み物がなかったりブロードバンドがなかったり……

    BigBlueが「カレーの東洋」に学んだこと
    「ロジックが通れば成功する、というのは間違い」。日本IBMは、有料のホットスポットサービスに対してこう指摘する。カレーの東洋に学んだ、IBM流のホットスポット拡大法とは?

  • あなたのお店をホットスポット化 IBMがキットを発売
  • 「ホットスポットスターターキット」の意図と中身
  • ホットスポットにおける「ANY」設定の是非

    MIS、公衆無線LAN「Genuine」を休止へ
    モバイルインターネットサービスは12月5日、公衆無線LANサービス「Genuine」を休止することを明らかにした。12月下旬をメドにサービスを一時休止、ビジネスモデルの再検討に入る

  • 見えてきた「街角無線インターネット」の商用サービス
  • MIS が「Genuine」商用サービスを発表、月額2400円
  • 反骨の「Genuine」哲学とその方向性――MIS真野社長
  • 「ホットスポットはビジネスになるのか?」――スピードネット

    KDDIとシスコ、3G-無線LANシームレス移動実験に成功
    KDDIとKDDI研究所、シスコシステムズは第3世代携帯電話ネットワークと無線LANなど、異なる無線ネットワークを移動してもデータ通信を継続的に利用する実証実験に成功したと発表した

  • 光レーザーでホットスポットを繋ぐ日韓共同実験 福岡市など

    無線LANなんていらない? 「アイススポット」という考え方
    “ホットスポット”で世間が騒がしい中、その対極をいく概念が登場した。ネットワーク・ヒューマン・インターフェース研究会は、「アイススポット」という空間を提唱する

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  • ワイヤレスなガジェットがいっぱい

    バッジで話せる無線電話、ワイヤレスカメラ、超音波ペン、ワイヤレスなフライパン、たまごっち状のP2P端末……。想像するだけで楽しくなってくるようなガジェットたち(なかにはガジェットと呼ばれては不本意なものもあるだろうが)。野暮な説明は不要。アイデア勝負の製品の数々を再録した。

    バッジで話せるWi-Fi電話システムが米国で発売
    襟に留めたバッジを使って、Wi-Fiネットワーク経由で通話できるシステムが、米新興企業のVoceraから発売された

  • 無線LANが“ウェアラブル”に
  • スカイリー・ネット、“たまごっち”状のP2P端末を開発

    カメラにも進出する無線LAN
    無線LANカメラが徐々に増えている。2003年末までには一般市場でもこの種の製品が手ごろな価格で手に入るようになる見込み

  • バンダイ、ネット経由で遠隔操作可能なカメラロボットを試作
  • ホワイトボードも無線LANで接続
  • 映像/音声を液晶TVにワイヤレスで伝送――東芝「液晶“FACE”」

    PalmサイズのWindows XPマシン、今年後半に登場
    新興企業のOQOが、WinHECでWindows XP搭載のPDAサイズマシンを披露。同デバイスはTransmetaのCrusoeチップを搭載し、PC並の機能を備える。

  • PDAライクな超小型Windows PCを提案するOQO

    ワイヤレスなフライパンまで登場――CESで見つけたちょっと気になるガジェット
    「Consumer Electronics Show2002」は先週、幕を閉じたが、その拾遺集として、紹介しきれなかったデバイス“その2”をお届けしよう。コンシューマ向け製品全般を扱うショウだけに、その出展製品の幅の広さも面白いところだ

    ゲーム機のワイヤレスコントローラが少ない理由
    ゲーム機コントローラのワイヤレス化ニーズは高いにもかかわらず、製品は少ない。そこにはデータ伝送の遅延の克服や、省電力化、コスト面などさまざまな理由がある。その中には、普及が進まない“Bluetooth”が抱える問題も含まれている

    最先端研究者が描く、SFチックなワイヤレスの未来
    自己管理のできる「スマートビルディング」、1立方メートルごとに気象を計測できるセンサー――SF小説のような話だが、UCLAの組み込み型ネットワーク検知センターでは、こうしたワイヤレス技術に取り組んでいる

  • ウワサの“超音波ペン”を見てきました

    秘密のメッセージがスピーカーから届く?
    一部の人にだけ伝えたいメッセージを、オーディオスピーカーから携帯電話に送り出す――英国の新興企業が新しいメッセージ送信方法を開発した

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  • UWBは本当に“万能カッター”だったか……?

    「何にでも使えるが、結局何の役にも立たない」――万能フードカッターのイメージを一言で言えば、そうなるだろうか。しかし、UWBは幸いにして、この種の宣伝も、またメディアの性急過ぎる期待もなく(David Courseyは除いて? だが……)、案外地道な研究開発が進められているようだ。おそらく2010年前後の“使える万能フードカッター”を目指すことになるだろう。

    米で強力な無線技術UWBにゴーサイン――新たな市場が誕生へ
    米連邦通信委員会が、高速で安全な無線技術「Ultrawideband」(UWB)の商用を認可した。ただし、強力すぎて干渉を起こすとの問題が指摘されているため、多数の制限が設けられている

  • 超低消費電力・高速通信──「UWB」とは何か?

    UWBの本格利用に向け、研究を進めるIntel
    先日米FCCが商用を認可した高速無線技術の「UWB」。Intelの研究所内で、5〜7年後を見込んだ、この技術の用途の研究が進められている。具体的には「USBの代替」「第3世代のBluetooth」など

    真価を発揮できそうにない救助用UWB機器
    商用化が認められた高速無線通信技術「Ultrawideband」(UWB)だが、干渉を避けるために信号出力が制限されるため、警察や消防向けの強力な機器が威力を発揮できなくなりそうだ

  • 無線技術のUWB、強い干渉は起こさず

    UWBは“万能フードカッター”か
    これから私が述べることを聞いて、発明家Ron Popeil氏のフードカッターのCM(宣伝文句は「薄切りも、さいの目切りも、千切りも、これ1台でOK!」)を思い浮かべる人もいるだろう

    “夢の無線通信技術”――「UWB」の現状
    超低消費電力で100Mbps以上の高速通信が行えるという次世代の無線通信技術「UWB(Ultra Wide Band:超広帯域無線)」。通信総合研究所(CRL)が開催した研究報告会で、UWBの特徴や各国の取り組み状況、実用化に向けての課題などが紹介された

  • CRL、100Mbps超のUWB無線システム開発プロジェクト
  • “立ち退き料”の負担で課題が残る「電波の再配分」

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  • Bluetoothのサバイバルライフ2002

    「今年こそ普及」と言われて何年になるだろう。無線LANの普及に加え、WirelessUSBの登場などもあって、規格の存在意義そのものがそろそろ問われ出している。その点で、MicrosoftがOSでようやくBluutoothをサポートしたことは大きな意味があった。2002年を生き抜いたBluetoothは、さて「来年こそ普及」するだろうか?

    OSのサポートで本格普及へ向かうBluetooth
    米MicrosoftがWindows XPにBluetoothサポートを追加するためのソフトをPCメーカー向けにリリースした。時期は明らかにされていないがWindows Updateによるコンシューマー向けの配布開始も近づいている

  • MSのBluetoothサポートに、アナリストが懐疑の目
  • マウスは第一歩、MSのBluetooth戦略
  • 「XPのサポートでBluetoothは躍進する」――シーエスアール社長
  • 盛り返すBluetooth、普及期へ
  • ARM、2000万台超のBluetooth製品出荷を予測

    Bluetooth vs. 801.11b、デスマッチにあらず
    メモリアルデープロジェクトでBluetoothに感動した私。では、BluetoothはWiFiの代替になり得るか? その答えは……

  • Bluetoothが素晴らしく機能した。感動した
  • 802.11bとBluetoothの干渉を“目で見る”

    Bluetoothでネットワークを携帯――新興企業がパーソナルネットワーク構想を発表
    新興企業のIXI Mobileが、携帯電話とポケットサイズのサーバ/ルータをBluetoothで接続するパーソナルネットワーク構想を発表した

  • Bluetoothを“コンパクトに”するソフトが登場

    「5分でOK」を目指すBluetooth
    Bluetooth SIGが「5-Minute Ready」というプログラムを発表した。同技術の採用促進が狙い

    “Bluetoothの未来”を探る――CEATECレポート
    期待されながら、なかなか普及しないBluetooth。しかし、「今度こそ」と思わせる変化が起き始めている。CEATECでのBluetooth関連展示を紹介しながら、その今後を展望してみよう

  • 光アンテナがワイヤレスセキュリティに“光明”を呼ぶ
  • 車載機器市場が熱望するBluetooth
  • ネットワーク化で、家電は“進化”する――東芝のネット家電
  • なぜ、今Bluetooth HDDなのか〜東芝に聞く「HOPBIT」
  • 夢の“シートコンピュータ”実現に向けて

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