病院で生成AIはどう使う? フル活用する病院が明かす“5つの事例” 初めの一歩は「全職員へのiPhone配布」(2/3 ページ)
現場スタッフ向けのQ&Aをチャットで
HITO病院では、業務知識をフォローするための生成AI botを導入している。生成AIを活用したbotをノーコードで作成できる「Copilot Studio」を活用し、糖尿病教育入院(糖尿病の理解を進めるための入院)の患者向けの食事アドバイスbotを開発した。
このbotは、病院の糖尿病治療チームが作成したレシピや情報をナレッジソースとして使用。「野菜が食べられない糖尿病患者の食事療法は?」などと質問すると、AIがアドバイスを提供する。
チャット翻訳で外国人スタッフの夜勤を実現
外国人介護人材の業務効率化のため、Copilotのチャットによる翻訳機能を活用している。看護補助者として配置されている外国人スタッフは、あいさつや一般的な会話はこなせるものの、会話などの細かいニュアンスが伝達しづらいため、単独勤務が難しいという課題があった。
そこで、Copilotの自動翻訳機能を活用。言葉の壁に対する不安が軽減し、外国人看護補助者の夜勤単独勤務が可能になった。これにより「日本人の夜勤看護師の負担が大幅に減った」と篠原医師は語る。
文章・議事録作成の効率化
文章作成の効率化も生成AIの適用領域だ。「症状詳記」という医師が診療報酬を請求するために作成する文書がある。HITO病院では、この文書を電子カルテに記載した内容から自動生成する仕組みを構築した。
実際に利用した医師からは「下書きとしては十分に使える」という評価が上がっているという。医師だけでなく、事務文書を作成する補助スタッフ「医療クラーク」の負荷軽減にもつながっているとしている。
また、会議では議事録作成をCopilotで大幅に効率化。会議終了後すぐに議事録が作成され、Microsoft Teamsを通じて即座に関係者全員に共有するようにした。これによって従来必要だった「申し送り」のような時間のかかる情報伝達プロセスが不要となった。
篠原医師は「会議が終わって、すぐに一斉に関連するところに配信できる。そうすることで、注力するべき本来の業務に集中できた」と効果を説明する。
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