ネコ型配膳ロボ、修理担当者の“知られざる苦労”とは? クモの巣で不具合が出た「激レア」ケースも(2/3 ページ)

中にクモの巣ができて故障 なぜ?

 BellaBotを修理する中で、時にはイレギュラーな事態に遭遇することもある。CS部門の担当者は、特に印象的なエピソードとして「クモの巣」を挙げる。

 「ロボットの中にクモが入ってしまい、巣を作っていた。それで変なところに通電し、エラーが出て動かなくなった」「最初は原因が分からず、エラーの改善まですごく大変だった」(CS部門担当者)

 現場では修理できなかったため、問題のBellaBotをDFA Roboticsの本社へ回収。当初、ロボット自身で不具合を点検する機能では、ロボの上部にある基盤と、下部の基盤が通信できないとのエラーが表示された。しかし、2つの基盤をつなぐケーブルを見ても、不具合は見当たらない。そこで試しに「(ケーブルと)全く関係ない部分を外したらエラーが消えて、そこが原因と分かった」(CS部門担当者)

 クモの巣で不具合が起きた理由について、「金属部分同士にクモの巣が張っており、混ぜこぜの電流が流れてしまったのでは」と指摘する。「クモの巣の糸は静電気を帯びることがある」とのことで、基盤の通信が乱れた可能性があるという。

 CS部門の担当者は、クモがロボット内部に侵入するのは「激レア」と話す。クモの巣による故障の解消後、メーカーに確認したところ、メーカー側も把握していない故障パターンと判明。数多くのBellaBotを取り扱うDFA Roboticsゆえに遭遇したイレギュラーだった。

「さすがに直せなかった」――洪水による被害も

 他にも印象的な対応として、大雨による洪水被害に関する事例を挙げた。被害を受けた地域にある飲食店にBellaBotを導入していたものの完全に故障。CS部門の担当者は「さすがに直せなかった」と語る。

 BellaBotは“飲食店の普段使いレベル”であれば、水にぬれても問題はない。しかし洪水被害では、足元から60~70cmほど浸水。バッテリーを本体の下側に内蔵していることもあり、修理対応できない状況だった。

 結局、故障したBellaBotは、DFA Roboticsの本社へ回収。その後、バッテリーを抜いて置いていたところ、煙が出てきたという。本社に人がいたため対応できたものの、「危うく火事になりかけた」と振り返った。

DFA Roboticsの社内の様子©DFA Robotics
「BellaBot」がずらり

“デコって”トラブル

 かわいらしい見た目のBellaBotゆえに、起きてしまうトラブルもある。CS部門の担当者は、卒業シーズンを迎えたある導入店舗からの電話を例に挙げる。

 ロボットが動かないと連絡があり、原因を探るためヒアリング。すると、その店舗では卒業を祝うため、BellaBotの腹部にリボンを装着していることが判明した。このリボンがBellaBotの下向きのカメラを隠してしまった結果「おめでたいけれど、ロボットが動かなくなってしまった」という。

 BellaBotは、その導入店舗により、従業員の制服を着せるなど、さまざまな装飾を付けて利用されることも多い。装飾がセンサーやカメラと干渉し、不具合が起きるケースもあるとのことだ。

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この記事の著者

島田拓

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