話題の「AIサメ映画」、なぜ不動産情報サイトが制作? 担当者に聞いた(1/2 ページ)
不動産投資情報サイト「楽待」などを運営する楽待(東京都中央区)が公開した「AIサメ映画」が話題を呼んでいる。空き家にサメが現れるという荒唐無稽な内容で、制作には生成AIを活用した。同作を手掛けた楽待の担当者に背景などを聞いた。
注目を集めたのは、楽待が公式YouTubeチャンネルで4月23日に公開した動画「【AIサメ映画】空き家に現われた最凶サメvs伝説のカンフーマスター《空き家シャーク》」。約20分の尺で、「伝説のカンフーマスター」が家族に遺した空き家に出没した「最凶サメ」を巡る物語が描かれる。
X上では、同作を紹介したあるユーザーの投稿が26日ごろから拡散した。「楽待何やってんだ」「生成AIならではのツッコミどころもサメ映画なら全て許される。むしろ逆手に取っている」などの声が相次いだ。
「サメと不動産は相性が良い」
同作を手掛けた楽待の担当者は、制作背景として「当社は不動産投資の情報発信を行っており、空き家問題に関する啓発活動もしている。現に日本全国には900万戸の空き家が存在し、問題化しているため、この現実をサメを通じて伝えられないかと考え企画した」と説明する。
なぜ「サメ映画」なのか。担当者は「サメと不動産は相性が良いと考えた」と答える。
「英語には『ランド・シャーク』(land shark)という慣用句があり、これは『地上げ屋』や『強欲な不動産業者』を意味するのだが、実際に日本の不動産業界にも『闇』の部分や、一歩間違えると自己破産に追い込まれるような危険が潜んでいる」
「また、『サメ映画』は映画の1ジャンルとして確立されておりファンも多い。そこで、サメを『不動産業界に存在する脅威』のメタファーとして表現できれば、不動産業界の課題を伝えつつ、多くの方に見てもらえる作品ができるのではないかと考えた」(担当者)
加えて、既存のサメ映画の特徴を踏まえ、AIが誤った情報を出力するハルシネーションも“使える”と判断した。「(ハルシネーションも)『サメ映画』というフィルターを通せば自然と許容されてしまう」「つまり多少映像が雑でも『サメ映画だからいいか』という受け止めになる」(担当者)
企画から脚本、編集まで「1人で担当」
同作は、企画から脚本、編集まで基本的に担当者1人が手掛けた。企画と脚本段階では補助的にAIを使用しているほか、映像制作では複数のAIツールを組み合わせた。具体的なツール名は「非公開」としたが、「会話シーンは発話が得意なツール、アクションシーンは激しい動きが得意なツール」といった具合で使い分けたという。
担当者は、同作に対する視聴者の反応について「ここまでの反響は想定外だった」と語る。「公開前は不安だったが、特に『面白い』というコメントを多くいただいているのが企画担当者として率直にうれしい。今後も、期待以上の作品を作っていきたい」(担当者)
【AIサメ映画】空き家に現われた最凶サメvs伝説のカンフーマスター《空き家シャーク》は、楽待が3月に公開した動画「【AIサメ映画】高騰しすぎたタワマンをサメが襲う《タワマンシャーク》」の第2弾に当たる。不動産業界に次なる“サメの餌食”は現れるのか、今後の展開にも注目だ。
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