「美術手帖」が生成AIを特集 「AIと創造性」探る

[ITmedia]

　美術出版社（東京都品川区）は9月5日、美術専門誌「美術手帖」2024年10月号で、「AIと創造性」を特集すると発表した。生成AIを使って作品を制作するアーティストや、生成AIと著作権の問題などを取り上げるという。価格は2000円＋税。発売は6日。

「美術手帖」2024年10月号で、「AIと創造性」を特集（プレスリリースより引用）

　特集では、多摩美術大学教授の久保田晃弘さん、東京藝術大学教授の清水知子さん、AI研究者の徳井直生さんによる座談会や、AIアートを制作する画家・村山悟郎さんへのインタビューなどを取り上げる。生成AIと著作権に関する基礎講座も掲載するという。

生成AIをテーマにした座談会（プレスリリースより引用）

　美術出版社によると、特集の背景にあるのは、生成AIと創作を取り巻く現状だという。

　「現在、さまざまな生成AIサービスが公開され、イラストレーション、文章、音楽、映像などのデジタルコンテンツを『生成』することが容易になっている。そのような生成AIは、既存の創作物、または私たちが日常的にSNSに投稿するような文章や画像などを、大量のデータとして学習・パターン化し、『それらしい表現物』を高いクオリティーで出力することが可能だ。そのため、AIによる生成物は、倫理面や権利処理において多くの議論を呼んでいる」（美術出版社）

生成AIと著作権に関する基礎講座（プレスリリースより引用）

　美術手帖は、1948年創刊の日本を代表する美術専門誌。現在は、TSUTAYAなどを手掛けるカルチュア・コンビニエンス・クラブが発行、美術出版社が販売している。