米OpenAIのサム・アルトマンCEOは2月10日(現地時間)、個人のブログで「Three Observations」(3つの考察)を公開した。この中で、AIにかかるコストは今後急激に下がるものの、その潜在的な価値を考慮すれば、積極的に投資を続けるべきだと語った。
3つの考察の概要は以下のとおり。
AIモデルの知能は、トレーニングに使用される計算リソース、データ量、推論計算にほぼ比例して向上すると述べている。つまり、投資を増やせば増やすほど、AIの能力は継続的に向上するという見解だ。
AIの利用コストは、12カ月ごとに約10分の1に低下すると予測している。同氏は、「GPT-4o」のトークンコストは「GPT-4」の約150分の1に低下したことを例に挙げて説明しており、DeepSeekについては触れていない。
AIの能力が向上することで、社会にもたらす経済的価値は非常に大きく、AIへの投資は今後も増加すると予想する。
OpenAIは1月、ソフトバンクなどとともに今後4年間で総額5000億ドル(約79兆円)投資する「Stargate」プロジェクトを発表した。
アルトマン氏は、AIの知能が直線的に増加すると、社会や経済にもたらす価値はそれをはるかに上回るペースで増加すると主張する。AIのコストが低下し、より多くの企業や個人がAIを利用できるようになることで、その社会全体への影響はさらに大きくなるという。
「2035年には、誰もが2025年時点の世界中の人々の知的能力を合わせたほどの力を活用できるようになるだろう。(中略)現在、才能がありながらも、それを十分に発揮するための資源を持たない人々が多数存在する。われわれがその状況を変えることができれば、世界が生み出す創造性は爆発的に高まり、われわれ全員にとって計り知れない恩恵をもたらすだろう」
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