米OpenAIは3月27日、ChatGPTのデスクトップアプリ版や同社のAPIを、AIモデルと外部データソースやサービスをつなぐ規格「Model Context Protocol」(MCP)に対応させる方針を示した。今後数カ月以内に新たな情報を出すという。MCPは米Anthropic発の規格で、米Microsoftなど大手も取り入れており、OpenAIの採用により実質的なデファクトスタンダードになる可能性が高まった。
この方針に合わせ、OpenAIは同日、AIエージェントのソフトウェア開発キット(SDK)でMCPをサポートした。同社は3月上旬、AIエージェントのSDKについて、一般のユーザーから具体的な仕様と共にGitHub上でMCP対応の提案を受けていたが「このライブラリを依存関係の少ない状態に保ちたいと考えている」「MCPの考え方を支持してはいるが、これ(注:ユーザーが提案した仕様を指すとみられる)は理想的なアプローチではない」「サポートの最善な方法は社内で検討する」として、対応を先送りしていた。
MCPはAnthropicが2024年11月に発表した規格。従来、AIを使ったサービス・ソフトウェア開発は、外部ツールとの連携に個別の実装が必要だったところ、共通規格を作ることで開発者の負担を減らすとしていた。Anthropicは「AIアプリケーション向けのUSB-Cポートのようなもの」と例えており、すでに「Slack」「Google Drive」「GitHub」「Notion」といったツールが対応している。
OpenAIのサム・アルトマンCEOは今回の連携について「人々はMCPを愛しており、当社もサポートできることをうれしく思う」と自身のXアカウントで述べた。
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