2025年の世界のAI支出総額が約1兆5000億ドル(約220兆5000億円、1ドル147円換算、以下同)に達する――調査会社の米Gartnerは9月17日(現地時間)、このような予測を発表した。24年の約1兆ドル(約147兆円)から1.5倍程度増加した。AI投資の拡大などが背景にあるという。
25年の世界のAI支出総額約1兆5000億ドルのうち、最も支出額が大きい市場は「生成AIスマートフォン」で、約3000億ドル(約44兆1000億円)だった。「AIサービス」が約2800億ドル(約41兆1600億円)、「AI最適化サーバ(GPUおよびGPU以外のAIアクセラレータ)」が約2700億ドル(約39兆6900億円)と続いた。
同社のジョン・デイヴィッド・ラブロック氏(ディスティングイッシュト バイス プレジデント アナリスト)は、「この予測は、主要なハイパースケーラーがAIに最適化されたハードウェアやGPUを備えたデータセンターへの投資を拡大し、サービスのスケールアップを続けることを前提としている」と説明する。米国の大手ITベンダーだけでなく、中国企業や新興のAIクラウド企業にもAI投資が広がっていることなども、支出額を押し上げている要因とした。
また同社は、AIがスマートフォンやPC、インフラに組み込まれることで、26年には、世界全体のAI支出が2兆ドル(294兆円)を超えると予測している。
「AIエージェント」と「エージェント型AI」、何が違う? 調査会社・ガートナーの見解は
スマホゲーム開発のKLab、AIクラウド事業に参入 高性能GPUを貸し出し 「大きな競争優位性を発揮できる」
意外と知らない中国AI事情 外資モデル締め出す法制度と、存在感示す中華LLMたち
アクセンチュア、AI人材育成のアイデミー買収へ リスキリングサービス強化
楽天がAIエージェントで“勝てる”理由とは? 三木谷会長が語る「最強のAI」作るための戦略Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.