Google、“歩ける”世界を生成する「Project Genie」を米国で試験公開 「Genie 3」と「Nano Banana Pro」を統合
Googleは、テキストや画像から対話型の仮想世界を生成・探索できるプロトタイプ「Project Genie」を米国の特定ユーザー向けに公開した。汎用ワールドモデル「Genie 3」を基盤とし、ユーザーの操作に応じて環境がリアルタイムで描画され続けるのが特徴。探索できるのは最大60秒間。
米Googleは1月29日(現地時間)、テキストや画像から対話型の仮想世界を生成・探索する実験的なプロトタイプ「Project Genie」を、まずは米国の「Google AI Ultra」ユーザー向けに公開した。これは、昨年8月に発表された“汎用ワールドモデル”「Genie 3」を基盤としたWebブラウザ上で動作するプロトタイプで、単なる動画生成AIとは異なり、ユーザーの操作に応じてリアルタイムに環境が生成され続ける点が最大の特徴という。
ユーザーは「World Sketching」と呼ばれる機能を通じて、テキストプロンプトやアップロードした画像に加え、同社の画像生成モデル「Nano Banana Pro」を活用して世界の初期設定や視点を定義し、その中を歩いたり飛んだりして自由に探索することができる。
Genie 3はNeRFのような明示的な3D表現を持たず、ユーザーの行動入力に基づいてフレームごとに次の一瞬を自己回帰的に予測し、生成するという独自のアプローチを採っている。これにより、従来の動画生成モデルである「Veo」などが受動的な映像を作り出すのに対し、Project Genieは物理法則や一貫性をある程度保ちながら、24fpsで描画される“操作可能な世界”を実現する。さらに、作成した世界を他のユーザーが改変して新たな解釈を加える「リミックス」機能や、探索の様子を動画としてダウンロードする機能も備える。
ただし、今回公開されたプロトタイプには幾つかの機能制限が設けられている。まず、生成・探索できる時間は最大60秒間に限定されており、Genie 3の発表時に紹介された、探索中に天候やオブジェクトを動的に変更する「Promptable World Events」機能は現時点では実装されていない。また、キャラクターの操作に遅延が生じたり、物理挙動や地理的正確さが現実と乖離したりする場合があるという。
現段階で利用できるのは米国の「Google AI Ultra」ユーザー(18歳以上)に限定されているが、Googleはこれを研究用プロトタイプと位置づけており、今後対象地域を拡大していく方針としている。
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