「AIにオールイン」宣言から1年、DeNA南場会長が明かす進捗 「効率化は進んだ。ところが……」(1/2 ページ)
DeNAの「AIにオールイン」宣言から1年。同社の南場智子代表取締役会長が取り組みの進捗を明かした。
「新規事業への人材のシフトが思ったほどできていないというのが、正直なところ」──1年前、「AIにオールインする」として、AI活用により現在の事業に携わる人員約3000人を半数に減らし、AIに関する新規事業に充てる方針を掲げたDeNA。同社の南場智子代表取締役会長は3月6日のイベントで、その進捗を率直に述べた。
南場会長によると、開発プロジェクトの一部では、95%の作業をAIが代替することに成功した。AIを前提に業務フローを改善し、リーガルチェックを90%効率化するといった成果も出ているという。現場レベルでのAIの利用も進んでおり、25年12月には、同社内で集めた100のAI活用事例をまとめた資料を公開した。
一方、新規事業への人員の配置転換は想定よりも進んでいない。南場会長は現状を以下のように説明した。
「効率化は進んだ。ところが作業が楽になった分、自ら仕事を詰め込むことが分かった。日本人は皆同様だと思うが、DeNAのメンバーは真面目で、AI活用で浮いた時間を、(既存事業でこれまで)やりたくてもできていなかった仕事に充てている。新規事業への人材のシフトが思ったほどできていないというのが、正直なところ」(南場会長)
南場会長は「やりたくてもできていなかった仕事」について「曲がりなりにもやらずに成立していた」と指摘する。そこで26年度からは、さらに積極的に配置転換を進める。AIの活用に加え、マネジャーの人事評価に「人材の輩出」を盛り込むなどの施策により、今後数年で当初の配置転換の目標を達成したい考えだ。
「まず大胆な人材シフトをやる。『その枠組みの中でやろうよ』という乱暴なリーダーシップが一定必要だと思う」(南場会長)
「フィジカルAI」スタートアップとの協力も視野
DeNAの新規事業においては、ユーザーと直接接点を持つアプリケーションの領域で、AIサービスの展開を目指している。南場会長は当初、汎用的なAIモデルを開発する企業の躍進は想定しつつ、同領域のニーズを全て満たすとは考えていなかった。一方、この1年間の取り組みの中で、市場の競争が想定より激しいと判明した。
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