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» 2006年09月14日 01時59分 公開

口調やボディランゲージの影響をマスターする(2)コミュニケーションをワンランクアップ!(2/3 ページ)

[平本相武(構成:房野麻子),ITmedia]

言葉で信頼関係(ラポール)を築く──バックトラッキング

 コミュニケーションで大事なのは、信頼関係(ラポール)を築くことです(ラポールとはフランス語で「橋をかける」という意)。

 信頼関係が形成されている状態とは、相手と場を共有している感じ、一緒にいる感じ、波長が合っている状態です。お互いに共有することがあるときに、信頼関係を感じます。よく、スポーツやお天気の話をしますよね。これは信頼関係を築きたいからです。政治や宗教の話では共有できない場合がありますが、天気だとほとんどの人が「暑いですね〜」といったら、「暑いですよね〜」と答える。暑さを共有しているわけですね。スポーツもいいですね。「日本代表はベスト4に入りましたね」といったら、大抵は「そうですね〜」となり、信頼関係を築けます。

 この場合、自分が持っているものを相手に共有させるのではなく、相手が好きそうなものや話題を取り上げるのがいいのです。仮に、上司が釣り好きだとします。自分は釣りが好きじゃないにしても、何か共有できるものを探しましょう。「釣りが好きですか。じゃあ、よく海に行かれますよね」にしておいて、「実は僕もサーフィンをやるから、海によく行くんですよ」という感じで海の話題にする。すると、「海がいいよね」という部分を共有できます。

 ただ、その話題であまりうまくいかない場合は、少なくとも相手が言った言葉を繰り返してあげると、相手は聞いてもらえた気になれます。これを「バックトラッキング」といいます。

A スポーツ、何が好きですか?

B スキーが好きです。

A スキーが好きなんですか。僕は釣りが好きなんですよ。

B ああ、釣りが好きですか。

A そうなんです。


 お互いに相手の言葉を繰り返してバックトラッキングしています。そうすると、共有ゾーンがなくても、信頼関係を築くことができます。

 ただ、言葉はコミュニケーションの影響度が7%なので、なんでもかんでも言葉で信頼関係を築けるとは限りません。相手が話を聞いてもらえたと思える割合が大きいのは、次に紹介するボディランゲージや声のトーンです。

ボディランゲージで信頼関係を築く──ミラリング

 次の例を見てください。

部下 (椅子に座っている状態。前屈みになって)「課長、これがどうもうまくいかないんです」

上司 (背もたれに寄りかかってくつろいだ感じで)「うまくいかないんだ」


 これは姿勢が合っていない例です。部下からすると、親身になって聞いてくれている感じがしませんね。

 姿勢が合っていると、相手と自分が近いという感じがします。言葉よりも、ボディランゲージの影響度の割合が大きいわけです。

 だから、立っている上司が、座っている部下を見下ろして「そんなアイデアを考えてるんだ」、なんて言っても威圧感を感じてしまいます。なのに、この影響度を知らないと、「俺は部下の話、よく聞いてるんだよ」と思ってしまう。でも、実はボディランゲージの違いで信頼関係が築けていないのです。座ったら座る、立ったら立つ、相手と同じような姿勢をとることが大事です。

 足を組んでいたら、自分も組む、腕を組んでいたら組むなど、身振りを同じようにするといいのです。でも、あまりにも極端にやると、「こいつマネしているな」と思われてしまいます。全く同じだと、ちょっといやらしい。なので、足を組んでいたら、こちらは腕を組むなど部位を変えたり、サイズを小さくしたりします。

 例えば、「△△遊園地のジェットコースター、こ〜んなに(大きく腕を広げる)大きいんですよ」と相手が言ったとしましょう。その際に、すぐさま同じように大きく腕を広げて「こ〜んなに大きいんですね〜」とやっても、白々しいですね。

 そこで、相手が「こ〜んなに大きい」と腕を大きく広げたら、こちらは小さく軽く手を広げる。これだと自然に見えて、「聞いてますよ」という感じも伝わります。また、時間をずらすのもいいです。

A △△遊園地のジェットコースター、こ〜んなに(大きく腕を広げる)大きいんですよ」

B 「あら、そうですか。こんなに(腕を広げる)大きかったんですね」


 こんな風に、ちょっとずらす。そのまま真似る必要はありません。部位を変えたり、サイズを変えたり、時間をずらしたりすることで、自然にできるといいでしょう。このように、相手と姿勢や身振りを合わせることを「ミラリング」といいます。

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