何かを説明するときに、ホワイトボードがあれば話が早い。会議の場でも、ホワイトボードが用意されていることが多いはずだ。筆者は、自分のマーカーとイレーザーを持参するのだ。
もともと書くのが好きなので、たとえその場だけのプレゼンテーションだと分かっていても、ホワイトボードのマーカーがかすれると気分が乗らない。せっかく話をしよう、説明をしようと思っても、腰砕けになってしまいがちだ。そこで、あらかじめマーカーとイレーザーを一式用意しておいて、持ち込むことにした。マイマーカーとマイイレーザーをそろえて、そろそろ1年になろうとするが、自前のほうが断然気持ちがいい。色も自由に使えるし、常にベストな状態にしておけるからだ。
ボードに書くときには、積極的に色を使おう。説明しながら絵も描けるのであれば、それもよい。ホワイトボードを使いながら、どんどん話をしていく。単調になりがちな説明も、「ほほう」と興味を持ってもらえるし、視覚で訴えれば人の心にも残りやすい。今はPowerPoint全盛だが、ときにこんなアナログツールもよいものである。何といっても「今そこにあるもの」「作るプロセス」に、人は弱いからだ。
使っているホワイトボードマーカーはぺんてるの「タフ」。アスクルではイレーザーもセットで販売している。インクが直接染み出る直液式で、とても発色がいい。くっきり鮮やかで、書いた文字はインパクトがある。かすれもしないし、ペン先のささくれもない。
ホワイトボードは通常のペンと異なり、ペン先を上に向けて書くことも少なくない。ペン先を上に向けると、インクが落ちないためペン先が乾いてしまう。ホワイトボードの上のほうに書き込んでいると、書きづらくなった――という経験をした人もいるのではないか。
従来のホワイトボードマーカーは、中綿式と呼ばれる軸の中にインクを染み込ませた綿を入れたマーカーがメインだった。中綿式の場合、いったんペン先が乾くとなかなか回復しない。また、素早く板書したときインクの染み込み速度が追いつかず、書いた文字もかすれがちだ。
一方、インクを液体のまま軸に入れ、綿に染み込ませず直接ペン先のフェルトに染み込ませる直液式(生インク式ともいう)の場合は、インクがペン先に染み込む速度が中綿式に比べて早い。さすがに、ペン先を上に向ければ乾燥してしまうのは避けられないが、たとえペン先が乾燥しても下に向ければすぐに書けるようになる。素早い板書でも文字がかすれにくいのだ。
マーカーとセットのイレーザーはフェルト6層で、汚れたら1層ずつはがして使えるもの。汚れたら新しい面にできるので気持ちがいい。イレーザーの背にペンを2本セットできるようになっていて、2色で足りるならセットした状態で持ち運べる。
マーカーの使い勝手は用途や手の大きさによるかもしれない。線幅も、ペンの太さと長さのバランスも、使い勝手に関係してくる。いずれにしても、自分が気持ちよく書けるものを探しておくことだ。
製品名 | 価格 | 発売元 |
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ホワイトボードマーカータフ(アスクル限定デザイン) 黒・赤+イレーザーセット | 399円 | ぺんてる |
ホワイトボードマーカータフ(アスクル限定デザイン) 青/緑 | 1本92円 | |
横浜生まれ、東京育ち。コピーライター、フォトエッセイストにして料理研究家。設計技師の父の影響で、小さい頃から製図道具に囲まれる生活だった。そんなDNAからか、筆記用具をはじめとした文房具に詳しい。ブログは「カマタスエコのブログ」。同じく運営するWebサイト「電脳カマタ食堂」は「信毎ホームページ大賞2006」のライフ/情報部門の優秀賞を受賞している
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