第2回 江戸の都を自転車で──「市中引き廻し」ルートを疾走するオンラインのみで人は生きられるか(2/3 ページ)

» 2007年03月05日 12時01分 公開
[杉村啓,ITmedia]

14:23 札の辻

 京橋駅のところから国道15号線に入り、あとはひたすら南下する。銀座の街並には誘惑がいっぱいだ。木村屋のあんぱんとか、栄養補給にちょうどいいというか、ほかに何が必要だろうかというほど美味しい。市中引き廻しをする人たちも、途中で何か食べたんだろうか。罪人は食べられないとしても、引き廻す側の人達はお腹がすくだろうなぁ。


 そうして南下していってたどり着いたのが、田町駅そばの「札の辻」。どうやらここが最南端で、折り返し地点らしい。ここまででスタートしてから70分くらい。

 そこから国道1号線を北上してしばらく走っていると、東京タワーが綺麗に見えてきた。この日は本当に天気が良くて、走っていてめちゃめちゃ気持ちいい。

14:52 怒られる

 そうして走っていると、走りやすかった1号線ともお別れしてまたもや路地へ。国立印刷局の側を通過してちょっと走ると、自転車文化センターを発見。あ、ここにあったんだ。じゃあ自転車好きとして記念に1枚パシャっと……と、自転車文化センターの写真を撮っていたら声をかけてくる人が。

 「何をされているんですか? アメリカ大使館に何か御用ですか?」

 おまわりさんでした。

 うわっ、ここはアメリカ大使館前だったのか! こんなところでデジカメ出したらそりゃ怪しまれるって!

 慌てて、古地図を見ながら市中引き廻しルートを辿るのが面白そうだったので自転車で走っているところでして……と説明を。別にやましいことは何もなかったんだけど、慌ててそこを出発。あの時のおまわりさん、怪しそうに見える行動をしちゃってごめんなさい。

15:35 神楽坂

 気を取り直して溜池に入り、そこから赤坂を経由して四谷へ。四谷の四谷御門は、市中引き廻しの際に必ず通る場所だったそうな。というわけで4年前にもここを通ったのだった。


 そこからさらに外堀通りを北上して市ヶ谷へ。市ヶ谷には市ヶ谷御門があるからだ。ここで路地をまた通って、神楽坂へ。この神楽坂通りにある「五十番」は絶好の(?)買い食いポイントとして普段から利用していたりする。大きな肉まんがオススメだ。ちなみにこの神楽坂通りも一方通行を逆走する(しかも下り坂)なので要注意だ。

 神楽坂から牛込御門であるところの飯田橋を経由し、水道橋へ。水道橋から東京ドームを見つつ外堀通りを外れ、本郷へ向かう。さらに本郷から湯島神社の前を経由して上野へ。上野も美味しいお店がいろいろあるんだよなぁ。

 と、上野駅のところで同じようにロードバイクにまたがった外人さんに出会った。たまたまこの人の後ろについて走る形になったのだけど、この人が速い速い。両手を離してジャージの裾を直したりしながら走っているのに、時速30キロを超えていたりして。やるな。

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