その昔、ファイル名が8文字+3文字だった時代は、ファイルの整理といえばフォルダを階層化してツリー状に分類していくことだった。ところがデスクトップ検索全盛の昨今は、フォルダの数を減らして多くのファイルを入れるやり方が増え始めている。
そこで問題になるのがファイル名の付け方だ。
まず上書きされないよう既存のファイル名と違う名称にしたい。できればフォルダ一覧画面からぱっと見つけられるような名前にしたい。同種のファイルをまとめて選択できるようにしたい。こんな希望を叶えるには、どんな名前の付け方にすればいいだろうか。
ファイル名には、「何についてのファイルか?」を入れるのが一般的。つまり画像・動画共有サービスやソーシャルブックマークのように、そのファイルのタグに当たるものをどんどん入れてしまうのだ。
これまでフォルダ名として付けていた言葉を、ファイル名に入れ込んで、フラットに管理するともいえる。ただしあまり長い名前を付けるとエクスプローラで一覧できなくなる。
Windows XPで試したところ、下記のように、表示方法によって一覧できるファイル名の長さは異なった。最も長くても半角41文字。アイコン表示を普段使うなら、英数字で11文字、日本語で20文字が目安になる。
デスクトップなど「アイコン」表示されているファイルのうち、ファイル名が2行に渡って表示されるものと、1行しか表示されないものとあるのにお気づきだろうか。
どうやらWindows XPでは、すべて英数字のファイル名だと1行表示だが、2バイト文字や半角スペースなどが含まれているとファイル名が2行表示されるようだ。しかも、頭が英数字で始まり途中から2バイト文字が入っていると、2行目は2バイト文字から表示されるという仕掛けになっている。
例えば、「07-03-15version00012_itmedia_アイティメディア.pdf」というファイルがあると、2行目は「アイティメディア」から表示されるのだ。
さらにユニークなファイル名(同じフォルダに入れても上書きされない名前)にするには、作成・更新の日付を入れるとよい。また、バージョンを管理するのであればバージョン名を入れるのもアリだ。
ちなみに、どんな要素をファイル名の頭にするかはよく考える必要がある。日付を頭にすれば、ファイルを名前で並べ替えたときに日付順に並ぶというメリットがある。逆に、後ろに入れておけば、関連する資料がまとまって並ぶ。要するに、何の基準でまとめたいかを考えておこう。
ただし日付順に並ばせたい場合は、「表示」から「詳細表示」を選んで、「更新日時」で並び替えればいいので、日付情報は後ろに入れるという考え方もある。
ファイル名を付けるときに気をつけたい点を2つ。
1つは、連番の数字を付けていくときは桁数を揃えるということ。例えば10個以上のファイルがあって数字で区別する場合は、「6」ではなく「06」といった数字を付けたい。桁数を揃えないと並び替えをした時に“10のあとに2が来る”ということになってしまうからだ。※3月20日付記:Windows XPやMacOSでは桁数を揃えなくても、うまく並び変わります。ご指摘くださった皆様、ありがとうございました。ただアプリケーションによっては桁を揃えたほうがよい場合も多いので、推奨させていただきます
2つ目は、ファイル名の頭には日本語ではなく英字を付けたほうがいい。Windowsのエクスプローラは、ファイル一覧画面で英字キーを押すと、その文字のファイルにジャンプできるからだ。「b媒体資料.pdf」というファイル名にしておけば、[b]キーを押すだけで選択できる。
ファイル名の付け方について、いくつかTipsを紹介してきた。しかし最も重要なポイントは、シンプルで自分で守れるルールを使い継続するということだ。パーフェクトな管理法を編み出したとしても、それを守れなければ元の黙阿弥。これらを参考にしつつ、守れるルールを使ってみてほしい。
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