“ブログ再利用”3つのポイント――自分のメモ帳として最大限活用するデジタルワークスタイルの視点

その時々の考えや、気になったデータを書いておけるブログ。デジタルだから後から探し出すことが手軽なのが特徴です。ですが、後から自分のブログを検索する部分で苦労している人が意外と多いようです。

» 2007年07月04日 23時55分 公開
[徳力基彦,ITmedia]

 以前、「“頭すっきり”ブログの3つのポイント」という記事で、ブログを自分のために書くためのポイントをご紹介しました。ブログに自分の考えや、気になったデータを書いておくことで、後から探し出すことが手軽になります。それこそが、ブログを書くことの最大のポイントですが、後から自分のブログを検索する部分で苦労している人が多いようです。

 そこで、今回は自分のブログ記事を後から再利用しやすくするためのポイントを紹介します。

ブログを自分のメモ帳として最大限活用するためのポイント

  • Googleのサイト内検索を利用する
  • ブログ記事にタグを設定しておく
  • ソーシャルブックマークでタグを設定しておく

Googleのサイト内検索を利用する

 ブログ記事を検索する上で、当然手軽なのはそのブログサービスについている検索オプションです。ただ、検索機能はブログサービスによって使い勝手がまちまち。「AND検索」「OR検索」など、深く検索機能を使いこなそうとすると、一般的な検索サービスによりも不便な場合が少なくありません。

 そこで、Googleを自分のブログ記事の検索に利用してしまいましょう。たまに検索するだけであれば、Googleの検索ボックスで[検索キーワード]+[site:<自分のブログのドメイン>]と入力すれば、ブログの中の記事を手軽に検索することができます。例えば、ブログではないですが、「デジタルワークスタイルの視点」でITmediaのサイト内検索を行うときは、Googleの検索ボックスで「デジタルワークスタイルの視点 site:www.itmedia.co.jp/bizid/」と入力します。

 また、頻繁に検索を行うという人は、Googleの検索ボックス自体を自分のブログのサイドバーに埋め込んでしまうといいでしょう。Googleでは、検索ボックスを自分のブログやホームページに貼り付けるための仕組みを提供しています。このスクリプトを貼り付ければ、Web検索とサイト内検索の機能を持つ検索ボックスを利用できるようになります。

 また、Googleツールバーを利用している人は、自分のブログのドメインでカスタム検索を作成しておくという手もあります(2006年9月の記事参照)。

ブログ記事にタグを設定しておく

 なお、同じようなキーワードで頻繁にブログ記事を書いている場合、通常の検索では記事が見つけにくくなってしまう場合があります。

 例えば筆者の場合、「ワークスタイル・メモ」というブログで、ネット上のツールのレビューや最新動向をまとめていますが、GoogleやYahoo!のような企業名は、それらの企業のツール以外でも頻繁に言及しているため、いざGoogleのツールについて書いた記事だけを一覧で見ようと思っても検索ではなかなか出てきません。

 また、記事の内容ではなく、テーマで検索したいという場合も、キーワード検索はあまり効果的に働きません。例えば「ワークスタイル」のテーマとして自分が記事を書いたとしても、文中にワークスタイルというキーワードがないと、検索することができないからです。

 そこで、お勧めなのがブログ記事にタグを設定しておくことです。Movable Type 3.3以降を始め、ブログ記事を書いた際にタグを設定できるブログサービスは多いので、タグを使ってみてください。

 前述のワークスタイル・メモの場合、各記事に「Google」や「ファイル共有」というようなタグを設定してあります。そうすることで、Google関連のツールの記事やファイル共有ツールの記事などを手軽に一覧できるわけです。

 同じようなことはカテゴリ機能でもできなくはありませんが、カテゴリはあまり階層が多くなると管理が難しくなるため、階層がなくフラットに管理できるタグ機能のほうが面倒くさくなく現実的でしょう。

ワークスタイル・メモでGoogle関連記事を一覧してみた

ソーシャルブックマークでタグを設定しておく

 使っているブログサービスにタグ機能がない場合は、ソーシャルブックマークを併用するという手があります。要は、書いたブログ記事を自分でブックマークし、タグを設定しておけばいいのです。ブログについているタグ機能ほど手軽ではないですが、同じように自分の過去のブログ記事をタグごとに一覧できるようになります。

 自分で自分のブログ記事をブックマークしているのを見られるのは恥ずかしいという人は、livedoorクリップのようなブックマークを記事ごとに公開/非公開に設定できるソーシャルブックマークを利用するのが良いでしょう。livedoorクリップでは、ブックマークレットを作成するときに、デフォルトで「非公開にする」をあらかじめ選択しておくことも可能です。

livedoorクリップでブックマークレットを作成する際、「非公開にする」をあらかじめ選択することもできる。

 ちなみに、ソーシャルブックマークであれば、自分のブログ以外のブログやニュースサイトなどの記事もタグ付けできます。筆者もBiz.IDに投稿しているコラムは、はてなブックマークで「review」というタグを付けて全てクリッピングし、後からフィードバックを確認しやすいようにしています。

 もちろん、過去のブログ記事を丁寧に振り返らなくとも、日々ブログ記事を書くというアウトプットをするだけで、十分ブログを書くメリットは体感できるはずです。ただ、せっかく出したアウトプットですから、後から再利用しやすいようにしておけば、二重三重のメリットを感じることができる日が来ると思います。

筆者プロフィール 徳力基彦(とくりき・もとひこ)

NTT、ITコンサルを経て、現在はアリエル・ネットワーク株式会社プロダクト・マネジメント室マネージャ。ビジネスパーソンの生産性向上のためのソフトウェアの企画・開発やコンサルティング業務に従事するほか、グループウェアやブログ、仕事術などに関する執筆・講演活動を行っている。ブログは「ワークスタイル・メモ」と「tokuriki.com


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