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» 2008年02月06日 12時00分 公開

研修で教えてくれない!:第34回「メールの返事がない!? スパムトレイの確認を」

「実は昨日○○物産の△△さんにメールを送ったんですが、全然返事が来ないんですよ。いつもならすぐに返事が来るのに」「スパムトレイを確認してみたか?」

[山賀正人,ITmedia]

 大手総合商社・メデア商事。営業部3課の新人・小林ケンタは、今日もPCの前でうなっていた。そこに課の先輩・高柳ワタルが近づいてきた。

高柳 今日は何でうなってるんだ?

小林 実は昨日○○物産の△△さんにメールを送ったんですが、全然返事が来ないんですよ。いつもならすぐに返事が来るのに。

高柳 そんなに気になるなら電話すればいいじゃないか。

小林 いいんでしょうか、電話して。

高柳 急ぎの用件なのか?

小林 ええ、ちょっと……。

高柳 なら、いいんじゃないか?

 小林は早速△△さんに電話をかけてみた。先方と少し話した後、怪訝そうな顔で電話を切った小林に高柳が声をかけた。

高柳 どうした? 何かあったのか?

小林 不思議なんです。僕からのメールが届いてないって言うんです。

高柳 送り間違えたんじゃないか?

小林 そう思って送信済みトレイを見てみたんですけど、宛先は間違っていませんでした。

高柳 う〜ん……。あっ、スパムトレイはチェックしたか?

小林 でも僕が送ったメールですよ、何をチェックするんですか?

 スパムメールの増加に伴って、スパムメールを受信ボックスとは別のメールボックス(スパムトレイ)に自動的に振り分ける機能を利用している人は少なくないであろう。

 実はこのスパムの自動振り分け機能がやっかいなのである。本来、スパムでないメールもスパムと誤判定されてスパムトレイに入れられてしまうケースは少なくないのだ。

高柳 もしかしたら先方に送ったメールがエラーになって戻ってきて、そのエラーメールがスパムと誤判定されているかもしれない。

 エラーメールはそれを送信したメールサーバソフト(の設定)によって異なるが、多くの場合、英文のみの内容になっていることがある。主にメールのやり取りを日本語のみで行ない、英文のスパムメールをスパムとしてスパムフィルタに登録しているような場合、英文のみのエラーメールがスパムとして誤判定されてしまうのだ。

小林 あっ、これだ!!

高柳 どれ見せてみろ。確かに○○物産のメールサーバからのエラーメールみたいだな。

小林 ってことはやはり届いていなかったんでしょうか……。

高柳 エラーメールを読む限りは△△さんのメールボックスがいっぱいになっていて、新しいメールを受信できないみたいだから、たぶん届いていないんだろうな。

小林 どうしましょう、再送しますか?

高柳 メールボックスがあふれているなら再送してもまたエラーになって戻ってくるだけだよ。まずは電話で「メールスプール(受信メールを保存しておく領域)があふれていてメールが届かないみたいです」と伝えた方がいいと思う。もしかすると△△さんが気付いていない可能性があるし。

小林 なるほど、そうですね。

 小林は再び△△さんに電話をかけた。

高柳 どうだった?

小林 やっぱり気付いていなかったみたいです。出張で昨日まで何日かメールを見てなかったそうで、それであふれていたみたいですね……。昨日メールを久しぶりにチェックしたら、確かに大量のメールが来ていたのに、何故か一昨日以降に届いたメールが全然なくてヘンだなあとは思ったそうです。でもそれ以外、特に異常がなかったのでそのままにしていたんだそうです。

高柳 ありがちだな(苦笑)。でも、そういうときは情シスが一般社員に「スプールがあふれていたせいで届かなかったメールがあるかも」とか何らかの連絡をすると思うんだけどなあ。まあ、とにかく今はちゃんとメールが届くみたいだから、再送して良さそうだな。

 小林は早速メールを再送した。特にエラーメールが戻ってくることもなく、無事に届いたようだ。

高柳 ところでお前はスパムトレイは普段チェックしないのか?

小林 ええ、面倒ですし。

高柳 今回のエラーメールもそうだが、日本語であっても、プレスリリースやメルマガのメールなんかは、比較的スパムと誤判定されやすいんだ。優先度は低めでいいけど、気が付いた時にはスパムトレイをチェックして、誤判定されているメールがないかチェックした方がいいぞ。もし誤判定されていたら、そのようなメールをスパムと見なされないようにスパムフィルタに登録し直しとかないと。

小林 そうですね。ちょっとスパムフィルタを過信していました。

 スパムフィルタは便利な機能ではある。しかしメールの内容を機械的に判断して振り分けるだけである以上、万能ではない。誤判定されて大事なメールがスパムとして処理されてしまっている可能性を考え、スパムトレイをチェックすることを忘れてはならない。

著者紹介 山賀正人(やまが・まさひと)

セキュリティ関連の話題を中心に執筆中のフリーライター。翻訳(英語、韓国語)やプログラミング、システム構築などコンサルなど活動は多岐に渡る。JPCERT/CC専門委員。Webサイトはこちら


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