第8回 教える前に「キー・フレーズ・リスト」を作っておこう新入社員がやってくる──専門知識を教える技術(1/5 ページ)

ガンガン教えてください!!――学習者に学ぶ姿勢ができたとすると、次に問われるのは「教える側」の準備。「先生」の教え方が下手だったら、学習成果は上がりません。まずは「キー・フレーズ・リスト」を作っておきましょう。

» 2008年04月24日 10時58分 公開
[開米瑞浩,ITmedia]

 “専門知識の教育”をテーマにとことん解説するこの連載前回は「潜在能力」という観点で「学習者」の側の問題について下記のようなことを書きました。

  • 学習者が「頭のアクセル全開」で潜在能力をバリバリ発揮できる状態でないと、何を教えてもなかなか吸収してくれない
  • アクセル全開状態は「熱中」することによって作り出される

 それでは学習者のほうが学ぶテーマに「熱中」して、「勉強します!! ガンガン教えてください!!」と、食らいつくように学ぶ姿勢ができた、としましょう。すると、次に問われるのは「教える側」の準備の良否です。いくら学習者のほうに準備ができていたとしても、「先生」の教え方が下手だったら、学習成果は上がりませんね。


 図1は、学ぶ準備のできた学習者に対して「先生」が教える場面のイメージです。「インストラクション」というのは、

  • 「○○しなさい」という指示
  • 「○○の理由は××です」といったロジックの説明

 といった「教える」本番の活動そのもので、要するに先生が教室に来てしゃべっているところのイメージです。

 しかし、その「インストラクション」をするために「先生」はその前に準備をしておかなければなりません。図1では大きな「?」の部分ですが、果たしてどんな準備が必要なのでしょうか?

 今回は、この「先生がしておく準備」の中でも比較的簡単なわりに効果が大きい、「キー・フレーズ・リスト」というものを紹介します。

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