SkypeとTwitterから友人を自動登録するアドレス帳「Ripplex 1.1」

ソーシャルアドレスブックソフトのRipplexがバージョンアップし、SkypeおよびTwitterと連携。それぞれの友達の情報を自動的に取り込むほか、メッセージの同時表示、同時書き込みが可能になった。

» 2008年04月28日 12時57分 公開
[斎藤健二,ITmedia]
RipplexのWebページより

 インターネットを介して相互につながるアドレス帳アプリケーション「Ripplex」が4月25日、バージョン1.1となった。自分のSkypeTwitterに登録してある友人を自動的に取り込み、アドレス帳に登録してくれる。この連係機能の追加が大きな変更点だ。

 さらにSkypeのムードメッセージやTwitterのメッセージもRipplex上に表示、またRipplex上からSkypeのムードメッセージとTwitterへの同時書き込みも可能だ。

 Skypeからの友人リストの取り込みはSkypeAPIを使った。Skypeの岩田真一氏によると「Skypeサーティファイド対象の国内ソフトウェアは初めて」だという。Twitterではそもそも誰をフォローしているかは公開されており、その情報を使う。

インストール後、最初にSkypeとTwitterの情報を入力する
アドレスのメイン画面。友達の名前の下にSkypeのムードメッセージとTwitterメッセージが表示されるよう設定した。Twitterのアイコンをクリックすればタイムラインが、SkypeのアイコンをクリックすればSkypeでチャットまたは電話をかけられる
「つぶやく」ボタンを押すとSkypeのムードメッセージとTwitterメッセージに同時に投稿できる

利用者が増えるほど魅力を増すアドレス帳

 Ripplexは、WindowsおよびMacOS上で動作するアドレス帳アプリケーションだ。ただし、インターネット上のサーバを介してほかのRipplexユーザーと接続するところが従来のアドレス帳と異なる。双方がRipplexを使っている場合、次のようなことが可能になる。

  • 例えば自分の電話番号を変更すると、自動的に相手のアドレス帳内のデータも書き換わる。
  • 例えば相手のメールアドレスだけ登録すれば、電話番号や名前など相手の詳細なデータが自動的に書き加えられる

 Ripplexが真のメリットを発揮するには、周りの友人たちが皆Ripplexを使っている必要がある。自分1人しか使っていないのであれば、複数のコミュニケーション手段のインタフェースとなり、複数のPC間で同期が取れるという、単に便利なアドレス帳ソフトでしかない。

周りのユーザーをRipplexに巻き込む第一歩

Skypeの岩田真一氏(左)とデジタルガレージ子会社でTwitterのビジネス面を担当するDGインキュベーションの枝洋樹氏(右)

 知り合った友人が、たまたまRipplexを使っていた――。現在のところ全世界で1万弱のユーザーしか持たないRipplexに、こんな偶然を期待するのは難しい。そんな中今回のバージョンアップは、特定のグループ内でのRipplexユーザー密度を大きく高めることを狙ったものだ。

 「SkypeやTwitterを使っているユーザーがRipplexを使うと、(わざわざアドレス帳登録を行わなくても)自動的に友人のデータが取り込まれる。SkypeやTwitterでつながっている局所的なつながりの中で、Ripplexが広がっていく」とリプレックスの直野典彦社長は期待する。


リプレックスの直野典彦社長(右)

 一方でSkypeやTwitter側もRipplexによる利用促進に期待を寄せる。誰かにメールを送ろうとしてRipplexを見たときに、SkypeでオンラインだったらメールじゃなくSkypeで――と、さまざまな方法のコミュニケーションが取れるからだ。

 またSkypeやTwitterで知り合いを検索する必要もなくなる。「周りの知っている人で、誰がSkypeやTwitterを使っているかは聞いてみなければ分からなかった。互いにRipplexを使っていれば、互いに分かるようになる」(直野氏)からだ。

 「今はRipplexを応援しているだけだが、今後はRipplexを先に使い始めてSkypeにやってくるということが起きてくる」(岩田氏)

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