設置は前、排気も前、エプソンから広角プロジェクタ9種類仕事耕具

エプソンは5月20日、プロジェクタの新製品を発表した。排気ファンを前面に配置した広角レンズのモバイル用や、設置しやすくなった高輝度の常設用など9機種。うち4機種がWXGAのワイドモデルとなる。

» 2008年05月20日 12時00分 公開
[杉本吏,ITmedia]

 セイコーエプソンは5月20日、3LCDプロジェクタの新製品を発表した。排気ファンを前面に配置したモバイル用や、高輝度の常設用など9機種をそろえる。6月上旬から順次発売し、価格は20万7900円〜89万400円。

(左上)「EB-1735W」(右上)「EB-G5350」
(左下)「EMP-823」(右下)「EMP-400W」

 今回発表したのは、モバイル用の「EB-1735W」「EB-1730W」「EB-1725」「EB-1720」、常設用の「EB-G5350」「EB-G5200W」「EB-G5100」、スピーカー出力を増強した「EMP-823」、広角レンズを搭載した「EMP-400W」の9機種。XGAモデルのほか、型番の末尾に「W」がついたモデルはWXGAのワイドモデルとなっている。

 9機種すべてに「ダイレクトパワーオン」機能を搭載。電源プラグをコンセントに差すだけで、ボタンを押さなくても電源が入る。また、使用後のクールダウンも不要だ。一般に、プロジェクタの内部は排気ファンが停止する電源オフ直後が最も熱くなるのだが、その熱に耐えられるような部品を採用しているためだ。使用後に電源をオフにしたら、そのまま間を置かずにケースに収納できる。

前面排気、レンズカバーを備えるモバイル用

モバイル用の「EB-1735W」「EB-1730W」「EB-1725」「EB-1720」

 「EB-1735W」をはじめとするモバイル用は、284×202×65ミリ(幅×奥行き×高さ)、重さは1.7〜1.8キロとコンパクトなサイズで、輝度は3000ルーメン。

 従来の機種では、縦横比4:3で60型画面を投影するためにプロジェクタをスクリーンから2.0メートル離す必要があったが、新機種では投影距離が1.33メートルと短くなり、狭い部屋でも大画面表示が可能になった。

 排気ファンの位置も変更した。広角プロジェクタはスクリーンの近くに置くことが多いため、現行機種のような横向き排気のままでは、プロジェクタの隣に座った人に熱い排気があたってしまう。新機種では排気方向を前面に変更することで、この問題を解決した。本体のサイド部分を持って持ち上げたときにも、排気口に触れずに済むため熱くない。

 レンズ部には、従来の機種と同様にスライド式レンズカバーを備え、カバーを閉じるという簡単な操作で、映像や音声を一時的に中断できる。「会議やプレゼン中に一時的に投影を中断したいときに、わざわざ手のひらやノートなどで投射光を遮断するという人が多かった」(エプソン)ためだ。

 加えて、「1735W」「1725」は「USBディスプレイ」機能を搭載。PCとUSBケーブルで接続するだけで画面に投影できる。PC側での画面出力の設定なども不要だ。付属ソフトを使えば無線LANのアドホック接続も可能で、さらにオプションの「クイックワイヤレス」機能を利用すれば、アドホック接続に必要な設定をUSBキーの差し替えだけで行える。USBキーをプロジェクタに差した後、接続したいPCに差し替えると、無線LAN経由で投影できる仕組み。USBキー内に専用アプリを格納しており、初回接続時に自動的にインストールされる。USBキーを差し替えるだけで接続するPCを交替できるので、発表者が入れ替わり立ち替わりするようなプレゼンにも対応できるという。

高輝度の常設タイプ――天吊設置やレンズ交換が容易に

常設用の「EB-G5350」「EB-G5200W」「EB-G5100」

 「EB−G5350」「G5200W」「G5100」の3機種は、天吊や机上での常設利用を想定したモデル。それぞれ5000ルーメン、4200ルーメン、4000ルーメンという高輝度が特徴だ。大会議室や教室など、広いスペースでの使用に向いている。

 レンズを本体のセンター部に配置することで、設置の際にレンズの正面にスクリーンをレイアウトしやすくなった。さらに、1.8倍マニュアルズームレンズと上下左右のマニュアルレンズシフトを搭載し、前後/上下左右の各方向に投射光を調整できる。これにより、照明機器や空調設備のためにスクリーンの正面に設置できないケースでも、レンズ位置を調整して設置できるようになるという。

 オプションレンズとして、焦点距離の異なる4種類を用意する。ボタンを押しながらレンズを抜く「バヨネット方式」のため、特別な工具は不要で、素手での交換が可能。

10ワットスピーカー内蔵の廉価モデルと、スペース効率のよい広角モデル

(左)10Wスピーカーを内蔵した「EMP-823」 (右)広角レンズを搭載した「EMP-400W」

 「EMP−823」は、教育現場などでの活用を想定した廉価モデル。従来機種の「EMP-822」からスピーカー出力を約3ワット増強し、10ワットとした。広角レンズを搭載する「EMO-400W」は、0.65メートルの投影距離で60型画面を投影できる。スクリーンとプロジェクタの間に距離が取れない場合や、狭いスペースを有効に使いたい場合に適している。他機種に搭載されている自動台形補正機能は備えていない。重さは3.6キロで、輝度は1800ルーメン。

機種 解像度 輝度 サイズ
(幅×奥行き×高さ)
重さ 発売 価格
EB-1735W WXGA 3000ルーメン 284×202×65ミリ 1.8キロ 8月下旬 47万400円
EB-1730W WXGA 3000ルーメン 284×202×65ミリ 1.7キロ 8月下旬 42万8400円
EB-1725 XGA 3000ルーメン 284×202×65ミリ 1.8キロ 7月下旬 41万7900円
EB-1720 XGA 3000ルーメン 284×202×65ミリ 1.7キロ 7月下旬 37万5900円
EB-G5350 XGA 5000ルーメン 470×312×135ミリ 6.8キロ 6月下旬 89万400円
EB-G5200W WXGA 4200ルーメン 470×312×135ミリ 6.7キロ 6月下旬 89万400円
EB-G5100 XGA 4000ルーメン 470×312×135ミリ 6.6キロ 6月下旬 73万2900円
EMP-823 XGA 2600ルーメン 327×245×92ミリ 2.9キロ 6月上旬 20万7900円
EMP-400W WXGA 1800ルーメン 327×272×157ミリ 3.6キロ 6月上旬 47万400円

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