レモンやミカンの果汁で文字を書いて、乾いた後から火にあぶると文字がうっすらと浮かび上がる――。小学校のころにやった「あぶり出し」の実験だ。実は現代の日本では、あるペンを使ってできるのだ。
レモンやミカンの果汁で文字を書いて、乾いた後から火にあぶると文字がうっすらと浮かび上がる――。小学校のころにやった「あぶり出し」の実験だ。まっ白い紙に浮かび上がる文字がミステリアスで、何度も繰り返したのを覚えている。
さて、そんなあぶり出し。実は現代の日本では、あるペンを使ってできるのだ。1つは、パイロットの「FRIXION(フリクション)」シリーズを使うこと。Biz.IDでもこのペンを使って実験している。
もともとフリクションは書いた文字をこすると、その摩擦熱で文字が消えるという特殊なインクを使っている。だが、マイナス10度程度の環境ではいったん消えた文字が“復活”するのだ。この特性を知っていれば、秘密の暗号などを書いておいて、摩擦熱で消しておき、必要に応じて冷やして確認する――なんていう使い方もできそう。
ポイントは最初に消す際、こすりすぎないこと。あまり摩擦してしまうと紙自体が傷んでしまう。60度程度で消えるのでお茶やコーヒーの下敷きにする、というのも方法かもしれない。以下、以前撮影した動画を再掲する。
もう1つ、ハイタイドが発売する「インビジブルペン」を使う方法もある。その名の通り、そのまま書いても文字が見えないペンなのである。どうすれば“あぶり出せる”のか――。
実はインビジブルペンの本体には、ブラックライトが付いている。このブラックライトには、肉眼でわずかに見える長波長の近紫外線を照射し、蛍光物質を光らせる効果があり、書いた文字に光を当てることで文字が見えるようになるのである。
温度を上げ下げする必要があるフリクションよりも簡単に、文字をあぶり出せるインビジブルペン。だが、油断してはいけない。ブラックライトの点灯にはボタン電池(CR1220)が2つ必要だ(本体に付属)。電池が切れると、ただの見えない文字が書けるだけの無用の長物になってしまう。
電池がなくても使えるフリクションか、温度を変えなくても使えるインビジブルペンか、あなたの環境に応じてあぶり出しライフを楽しんでほしい。
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