熱と光で「あぶり出し」ができるペン3分LifeHacking

レモンやミカンの果汁で文字を書いて、乾いた後から火にあぶると文字がうっすらと浮かび上がる――。小学校のころにやった「あぶり出し」の実験だ。実は現代の日本では、あるペンを使ってできるのだ。

» 2008年06月04日 19時49分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 レモンやミカンの果汁で文字を書いて、乾いた後から火にあぶると文字がうっすらと浮かび上がる――。小学校のころにやった「あぶり出し」の実験だ。まっ白い紙に浮かび上がる文字がミステリアスで、何度も繰り返したのを覚えている。

温めて文字を消すには

 さて、そんなあぶり出し。実は現代の日本では、あるペンを使ってできるのだ。1つは、パイロットの「FRIXION(フリクション)」シリーズを使うこと。Biz.IDでもこのペンを使って実験している。

最近発売になったビジネス向け「フリクションボール ビズ」

 もともとフリクションは書いた文字をこすると、その摩擦熱で文字が消えるという特殊なインクを使っている。だが、マイナス10度程度の環境ではいったん消えた文字が“復活”するのだ。この特性を知っていれば、秘密の暗号などを書いておいて、摩擦熱で消しておき、必要に応じて冷やして確認する――なんていう使い方もできそう。

 ポイントは最初に消す際、こすりすぎないこと。あまり摩擦してしまうと紙自体が傷んでしまう。60度程度で消えるのでお茶やコーヒーの下敷きにする、というのも方法かもしれない。以下、以前撮影した動画を再掲する。

温めたお弁当にメモを置いたらみるみる消えた

 

文字が消えたらメモを冷やしてみよう

温度を変えずに光で

インビジブルペン。1029円だ。東急ハンズで購入した。

 もう1つ、ハイタイドが発売する「インビジブルペン」を使う方法もある。その名の通り、そのまま書いても文字が見えないペンなのである。どうすれば“あぶり出せる”のか――。


ブラックライトが付いている

 実はインビジブルペンの本体には、ブラックライトが付いている。このブラックライトには、肉眼でわずかに見える長波長の近紫外線を照射し、蛍光物質を光らせる効果があり、書いた文字に光を当てることで文字が見えるようになるのである。


書いたところ。当然見えない(左)。光を当てたところ。なんとか見えるだろうか(右)

 温度を上げ下げする必要があるフリクションよりも簡単に、文字をあぶり出せるインビジブルペン。だが、油断してはいけない。ブラックライトの点灯にはボタン電池(CR1220)が2つ必要だ(本体に付属)。電池が切れると、ただの見えない文字が書けるだけの無用の長物になってしまう。

 電池がなくても使えるフリクションか、温度を変えなくても使えるインビジブルペンか、あなたの環境に応じてあぶり出しライフを楽しんでほしい。

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