“英語の学習”というと、それこそ数限りなく方法があって、人によってお勧めするものも違います。ただし1つだけいえるのは、どの方法も継続してはじめて実を結ぶということ。続けられる方法から、変わった学習法まで、実践してきた2人が語ります。
Biz.ID 大橋さん、佐々木さん。英語の勉強がどうも長続きしません。どうしたら勉強を継続して続けることができるでしょうか?
佐々木 とりあえず、ペースメーカーを自分の外側に用意するのがいいと思います。自分でペースを作ると、どうしても欲張ってしまうので、ちょっとスケジュールや体調が厳しくなっただけで続かなくなることになりがちだからです。
Biz.ID ペースメーカーというと、例えばどんなものなのでしょう?
佐々木 無料のオンラインツールでもいいし、ラジオ講座のようなものでもいいです。でも、たやすく続けられるという意味で、NHKのテレビ外国語講座などの方がいいかもしれません。あれですと、少なくとも「見ているだけで」続いているという感触を得ることはできます。少なくとも「勉強しなければ!」という気の重さとは無縁でいられます
ポイントは毎週見ることですね。あまりにもありきたり過ぎかもしれませんが、“HDDに録画”などはしないことです。これをやると、ペースメーカーが「外側にある」状態を壊すことになってしまって、自分の好きにできるので、逆に続けるのが困難になります。
Biz.ID 定期的に放送されているNHKのテレビ講座を、“生で見る”と決めて使うことで、これがペースメーカーとなって、継続を引っ張っていってくれるということですね。見る時間など、あくまで自分の自由にならないことが、ペースメーカーとしては重要なので、録画などはしてはいけないと。
佐々木 NHKの外国語講座は再放送もされますから、一度までは「見逃すこと」もフォローされます。そして、可能であれば「毎日」の講座の方が学習効果は上がると思いますが、毎週見るよりもはるかにハードルが高くなるので、特に最初のうちは、「週一回程度」の方が挫折せずに済むと思います。
何でもそうだと思いますが、決意した日よりも環境的に厳しい日が必ずやってくるので、そんな状況でも続けられるほど、「効果がなさそうなくらい楽にできること」でないと、習慣化は難しいかと。
Biz.ID NHKのテレビ外国語講座を見ると、平日のお昼前がメインで、再放送も普通のビジネスパーソンが見るにはけっこう厳しい時間ですね。このあたりはどう考えるのがいいでしょうか?
大橋 HDDレコーダーによりますが、毎週録画する場合に、上書き保存するオプションが選べる機種があります。つまり、次の回が放映される(=録画される)前までに見終わらなければ、上書きされてしまうのです。生で視聴できない番組でも、このようにタイムリミットが設定できる形にできれば、同じような効果が得られます。
Biz.ID なるほど。何かしら、外部的な仕掛けを使って、自分ではどうしようもない締め切りを設ける感じですね。
大橋 英会話スクールに通う、レッスンを予約するといった制約を取り入れる一歩手前で、とりあえずすぐにできる方法だといえます。お金の面でも心理的な面でも、抵抗が低いので、始めやすいはずです。
Biz.ID なるほど。まずはそうやってペースを作るということですね。次の注意点はどのあたりになりますか?
佐々木 そうですね。テレビというものは、基本的に受け身で眺め続けることしかできないため、かなり一生懸命に見ていたとしても、それで本当に実力がついているかどうかという物足りなさのようなものを感じられるかもしれません。つまり、自分が勉強しているだけの「効力感」のフィードバックを受けるのが、次のポイントになります。
しかしそれを日常的に受けるのは難しいので、できれば、オンラインの学習ソフトや、有料になりますが、PCソフトなどを使う方法も考えられます。ほかに、これも可能ならばですが、海外の人とメールでやりとりするというのも悪くないと思います。
Biz.ID 佐々木さんや大橋さんが実際にやってきた、お勧めの方法は何になりますか?
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