続々・ツキの研究 樋口式ルーレットのノウハウ樋口健夫の「笑うアイデア、動かす発想」(2/2 ページ)

» 2008年10月10日 16時48分 公開
[樋口健夫,ITmedia]
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「今日、賭ける数字」を書いておく魔法の紙

 それ以来、筆者はルーレットをする前に「今日、賭ける数字」を事前に決める。カジノに行く前に、小さな紙切れに10組の4つの数字を書き並べる――これだけだ。

 あとはこの紙に従って、賭けるだけ。だから全く迷いはない。ところが、この賭け方で始めると、不思議と当たるのだ。チップ1枚1ドルとして、1つの数字に1枚賭ける。つまり1回につき4ドル使うのだが、50ドル賭けてその内で2回でもシングルが当たれば配当で72枚にもなる。

 一方、筆者のヨメサンはスカッとしたギャンブラーで、50ドル渡すと数回の賭けで全額賭けてしまう。普段の買い物では、あっち行ったり、こっち行ったりして、全然決めないのに、ギャンブルだけはドカーンとまとめて賭けるのだ。そして負ける。

 そこで筆者が、前もって計画した数字に従って賭ける。これで、ヨメサンの負け分をカバーしたかと思うと、さっと終えるのだ。その時に、ヨメサンが、

「そんなにツキがあるのだから、何でもっとやらないのよ。弱虫、いくじなし、度胸なし」と、誹謗中傷を並べて筆者に逆はがいじめをするが、筆者は気にせず「これでおしまい。1回で80ドル勝てれば十分だろう。これで夕食と1杯を楽しめる」――というわけだ。

 なぜ、筆者は勝てることが多いのだろうか。いくつか推定できるのは、

  1. 事前に紙に書いておくこと。冷静な時に決めておけば、その場でうろたえずに済む。カジノの雰囲気に飲まれたほうが負けだ。
  2. 10回と決めておくこと。ギャンブルは胴元が得をするようになっているから、長期戦では賭ける方が損をするはず。だから短期決戦がいい。
  3. 1度の賭けは小額で。たくさんのチップを1度に賭けると当たれば大きいが、当たらなければ一気に手持ちをなくす。4枚ずつ賭けることで、賭ける回数を増やせるし、その分楽しめる。その内に当たるチャンスも来るだろう。
  4. 撤退は早めに。数回当たって全体で損をしていないなら、「サッと」手を引くことが肝心だ。欲張ると損をするのがギャンブルである。
  5. 「100ドルルール」を徹底。負けが100ドルを超えれば、単純に撤退する。底なしで賭けたりはしない。これは大切なルールだ。

 ――のためではないだろうか。

 注意書き:上記樋口式で数字を決めて、ルーレットで勝てなくも、筆者やBiz.IDを責めないでほしい。その時には、筆者のツキの女神とは、異なった考えの女神があなたに一緒なのだから。

今回の教訓

ツキの女神の性格分析から。


著者紹介 樋口健夫(ひぐち・たけお)

 1946年京都生まれ。大阪外大英語卒、三井物産入社。ナイジェリア(ヨルバ族名誉酋長に就任)、サウジアラビア、ベトナム駐在を経て、ネパール王国・カトマンドゥ事務所長を務め、2004年8月に三井物産を定年退職。在職中にアイデアマラソン発想法を考案。現在ノート数338冊、発想数26万3000個。現在、アイデアマラソン研究所長、大阪工業大学、筑波大学、電気通信大学、三重大学にて非常勤講師を務める。企業人材研修、全国小学校にネット利用のアイデアマラソンを提案中。著書に「金のアイデアを生む方法」(成美堂文庫)、「できる人のノート術」(PHP文庫)、「マラソンシステム」(日経BP社)、「稼ぐ人になるアイデアマラソン仕事術」(日科技連出版社)など。アイデアマラソンは、英語、タイ語、中国語、ヒンディ語、韓国語にて出版。「感動する科学体験100〜世界の不思議を楽しもう〜」(技術評論社)も監修した。「アイデアマラソン・スターター・キットfor airpen」といったグッズにも結実している。アイデアマラソンの公式サイトはこちら


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