やっぱり必要!? 「社内行事」事情を聞いてみた「働きやすい」を形に イマドキの福利厚生(1/2 ページ)

バブル崩壊前に比べて個の比重が高まってきた今、再び社内行事が見直されているようです。そこで「イマドキ社内行事」事情を根掘り葉掘りとリサーチしてみると――「社内行事が必要」と答えた企業はなんと9割。その理由は?

» 2008年11月07日 09時30分 公開
[SOS総務]
SOS総務

 かつて、日本の企業の多くが運動会や社員旅行などの社内行事を積極的に行っていた。しかし、バブル崩壊後の不景気やオンとオフの区切りをつける風潮などが相まって、こうした社内行事は下火に。ところが最近、「社員同士のコミュニケーションの活性化」の必要性から、再び社内行事が見直され始めている。

 前回ご紹介した福利厚生は、野菜の配布を通じて社内コミュニケーションの活発化を狙ったが、運動会や社員旅行などの社内行事も、福利厚生の一環といえそうだ。そこで社内行事事情をリサーチ。3回にわたり、イマドキの社内行事の傾向と成功の鍵を紹介しよう。

「自己負担だから参加は強制できない」

 今、企業ではどのような「社内行事」が行われているのか? まずは、各企業へのアンケートの結果から見えてきた、イマドキの社内行事の内容と参加する社員の思いを検証する。

 『月刊総務』に30社から寄せられたアンケート結果を見ると、「社内行事を行っている」のは29社と、ほとんどの企業で何かしらの行事を実施していた。

Q1 どんな社内行事を行っていますか?

  • 年1回の社員旅行。海外、国内を交互に開催。
  • 船上パーティー、フットサル大会など。
  • 年に一度、ファミリーデイを実施。家族や親戚、知人などを会社に招き、働いている場所を見学してもらう。見学後はホテルにてパーティー。
  • 仕事始めに社員全員で神社に参拝。
  • 毎月、ビールミーティングを開催。
  • 1泊2日のバスツアー。
  • 月に一度、社長以下、役員とコミュニケーションデーを開催。内容は飲みながらの会合。
  • 3か月に1度のお誕生会。
  • 部署単位での野球大会、バーベキューなど。

Q2 社員は社内行事に積極的に参加していますか?

  • 社員の発案で実施される行事は積極的な参加が多い。
  • 催しの内容にもよるが、仕方なく参加しているのが本音かも……。
  • 行事によって、社員の参加意欲にはバラつきがある。

 具体的な行事の内容は、大きく分けると3つに分類される。1つ目は「内定式」「入社式」といったセレモニー。2つ目は「社員総会」「研修」などの仕事にかかわるもの。3つ目が「忘年会・新年会」「歓迎会」「社員旅行」といったレクリエーションだ(Q1参照)。

 セレモニーや仕事にかかわる行事は就業時間内に行われ、参加することが業務とみなされる場合が多い。対してレクリエーション要素の強い行事は、就業時間後や休日に開催するケースも目立ち、企業には「参加する社員の行事へのモチベーションをいかに高めるか?」という迷いが感じられる(Q2参照)。

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