「最強のライフハックは紙とペン」……なのか？：帰ってきた！ ライフハックテンプレート研究室

ITmedia Biz.IDの新人記者スギモトが、紙とペンで実践する「ライフハックテンプレート」を、PCで活用する方法を探ります。

[杉本吏，ITmedia]

　こんにちは、Biz.ID編集部のスギモトです。毎週のアクセスランキングトップ10を担当している、片付けできない新人記者であります。

ライフハックテンプレート、使ってますか？

＃083 失敗改善シート

　Biz.ID読者ならご存知の方も多いはずの「ライフハックテンプレート（LHT）」、スギモトも便利に使っています。「最強のライフハックは紙とペン！」をテーマにしたToDoリストやレビューシート集で、現在150種類を公開中。一度印刷してしまえばPCは不要で、ペン1本あればどこでも使えるのがいいですよね。

　お気に入りは、繰り返しがちな失敗を次に生かすための「＃083 失敗改善シート」や、尊敬する上司や歴史上の人物になりきって問題を考えてみる「＃016 7人の賢者シート」など。「自分の中でなんとなくもやもやしていた考えも、言葉にすると具体的になるのが気持ちいいなー」なんて思いながら使ってます。

“紙の限界”を感じることも

　そんなLHTなんですが、いろいろ試しているとちょっとずつ不満も出てくるもので。例えば、読者からの人気ナンバーワンの「＃074 見積もり時間付きToDoリスト」。これ、スギモトも以前は使っていたんですが、最近はタスク管理用のソフトウェアやWebサービスに“浮気”しちゃってます。

「見積もり時間付きToDoリスト」の使用例。線を引いたり追記したりで、後から読み返しにくいことこの上なし

　理由はいろいろあるんですけど、そのうちの1つは「後から見直すのが大変」なところ。「あのタスクはいつ処理したっけかなー」なんてことを思いだしたいときに、使い終わった紙の束から探すのは一苦労ですよね。毎日1枚印刷して使っているような人は、1カ月分だけでもけっこうかさばります。

　「終わったタスクが消えない」のもちょっと気になる点。もちろん、線を引くなりチェックを付けるなりして消せばいいのですが、視覚的には各タスクが見える状態なので、「うわ、まだこんなにある……」と勘違いしちゃったりするんですね。その点タスク管理ソフトやWebサービスなら、終わったものは表示しないように設定できたりするので、一目ですっきり状況を把握できるわけです。

　ただ「ヘルプなしでも一発で使い方が分かる」、LHTのシンプルさも捨てがたいんですよね。やたらと多機能で高機能なWebサービスなんかは、ある程度のスキルがないと使いこなせなかったりもするし。――なんて持ち前の優柔不断さを発揮していたある日、なんだか面白そうな話が飛び込んできました。

紙とデジタル、“いいとこ取り”のLHTができるかも？

　なんと、「“デジタル版”のLHTを、一緒に開発しませんか？」という話です。LHTのシンプルさを保ったままで、紙ではできなかった検索ができたり、ハイパーリンクを張ったりできるだけでも、なんだか便利そう。今まであまり使ってこなかったLHTも、デジタル化することで途端に使い道が広がったりするかも？

使用済みLHTの山。後から探したいときもあるので、どうにも捨てられないんです。これが検索できるようになるだけでも……

　このデジタル版LHTを使えるのは、ジャストシステムのタスク管理ソフト「xfy Planner」（現在は無料のβ版を提供中）。「リフィル」と呼ばれるファイルを追加することで、入力したタスクやプロジェクト情報を「自分の好きな見た目で」表示してくれるソフトなのです。

　例えば、現在抱えているプロジェクトを、シンプルなタスク一覧画面のリフィルで表示したり、カレンダーリフィルで表示したり、ガントチャートリフィルで表示できたりするわけですね。リフィルを切り替えることで、独立したまったく別のアプリケーションのように使える――というのはなかなか面白そうです。このリフィルファイルの1つとして、LHTのデザインを基にしたものを開発することになったのです。

　というわけでスギモトは、LHTをPCで再活用する方法を考える「返ってきたライフハックテンプレート研究室」を（1人勝手に）開設。研究員は今のところスギモトのみですが、なに、ジャストシステムの人と共同で研究すれば、きっと便利で面白い使い方が見つかるでしょ！　という気楽な考えのもと、さっそくジャストシステムに向かったのでした。

　次回はジャストシステム訪問編・その1ということで、xfy Plannerのリフィル開発者、山口さんとお話した内容についてお伝えしようと思います。こうご期待！