準大賞(第2位)に選ばれたのは、Webゲームポータルサイト「ハンゲーム」などを運営するNHN Japan。オフィスデザインのコンセプトは、オフィスワーカーが精神的にゆとりを感じるような「生活の場」と、チーム/組織やオン/オフを越えた「コミュニケーションを生み出す場」だ。
コスモスイニシア同様に、マッサージルームを完備。こちらはプロのマッサージ師が常駐している。さらに、快適なデスクワークのために、高級オフィスチェアとして知られる「アーロンチェア」を全社員に支給している。
社員のコミュニケーションを促進する社内カフェは、面積約500平方メートル。500人前後が毎日利用している。「社員の家族をオフィスに招いて行う交流イベントなどでも活躍している」(NHN Japan)。投票者からは「広々としたカフェは、たばこを吸わない者にとってリラックスや気軽なミーティングにも使いやすいと思う」といったコメントがあった。
ディスカッションのためのスペースとしては、畳と掘りごたつ形式の和室がある。「靴を脱いでリラックスして会議を行える。エンタテインメント企業として、楽しみながらブレストすることは大事」。海外からの来客にも喜ばれているという。
準大賞(第3位)は、オンラインショッピングサイト「ZOZOTOWN」などを運営するスタートトゥデイ。「スタッフ全員がカッコいいと感じるオフィス」をコンセプトに、インテリアデザイナーの片山正通氏にデザインを依頼した。
エントランスや会議室は、黒と白で統一したデザイン。廊下には部屋をまたいだスリット窓を設けており、どこで誰が何をしているのかがすぐに分かるようになっている。「社長室のドアもガラス。社長がいるのかいないのか、廊下を歩いているだけで見える」(スタートトゥデイ)。
全面ガラス張りの会議室には、英ロックバンド「レディオヘッド」のトム・ヨーク氏と、米ロックバンド「ニルヴァーナ」のカート・コバーン氏のインパクトのある写真が飾られている。アートを楽しみながら、独創的なアイデアが浮かぶように、との理由からだ。来客にも評判がいいという。
オフィスコンサルティング事業を手がける翔栄クリエイトの宇佐神慎社長は、「人への印象は、外見が55%、話し方などが38%で9割以上を占め、話の内容は7%しか影響を与えないという法則(メラビアンの法則)があるが、オフィスの場合もそれと同じ」とコメント。企業理念を、オフィスの外観や社風に落とし込むことで、企業への印象や働く人のモチベーションも変わってくると話した。
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