インタビュー
» 2008年12月24日 12時57分 公開

ひとりで作るネットサービス:【番外編】元任天堂のメンバーが作ったフィギュアコミュニティー「fg」 (3/4)

[田口元,ITmedia]

 そのかいあって、ぽつぽつと登録者が増え始めた。20人、30人となり、50名を超えたあたりから予想を上回る登録者が集まってきた。「その時にはアクセス解析ツールを入れ忘れていたので、大急ぎでGoogle Analyticsを導入しました。調べてみるとフィギュア愛好家が集まる掲示板で紹介されたことが分かりました。最初は100人ぐらい集めたいね――と言っていたのですが、すぐに1000人を超えてびっくりしました」

開発速度重視でサイトを作り上げた亀田純也さん

 2008年12月現在の会員数は約5000人。さすがにアクセス数はこなれてきたが、1日に100枚以上の写真がコンスタントに投稿されているという。「イラストと違ってフィギュアはそれほど頻繁に作るものではありません。だから、あまり投稿されないと思っていたのですが、そうでもないことが分かりました」。各地で開かれるフィギュア愛好者向けのイベントに合わせて作品を作り続ける人も多く、作品の制作過程を公開する場としても使われている。

 ユーザーが増えるにつれシステムの最適化も同時に進めた。開発速度重視の開発だったので細かいところでチューニングが必要だった。「最初は管理画面もなかったので急いで作ることにしました」。亀田さんは笑いながら、そう教えてくれた。

 ユーザー数も、投稿される写真の数も順調に伸びていった。うれしかったのはユーザーが想定どおり“大人”だったこと。大きな苦情やクレームといったものは今のところほぼ皆無だという。バグ報告や機能追加についても「要望という感じではなくて、アドバイスといった感じ」でメールが送られてくることが多い。

 運営しているうちに分かってきたのは、カテゴリーの重要性だと岡本さんは言う。「作品のジャンルに関しては縄張り意識というか、派閥といったものがあることが分かりました。例えば最初は改造フィギュアと模型を使わないで作るフルスクラッチの作品を分けていなかったのですが、これについては分けてほしい、という要望が数多く寄せられました。また、ジャンル分けしておけば、投稿する人にとっても『ここに投稿すればいいのだな』という安心感を持ってもらうことができます」

 ジャンルを分けることで、その分野のブログやホームページに波及し、新たなユーザーが増えるということも分かってきた。「例えば鉄道模型を好きな人が入ってくると、鉄道模型のファンサイトで話題になり、そこから新しいユーザーが流れ込んできてくれました」。こうして丁寧にジャンルを分け、そのコミュニティーにアプローチすることによって、もっとユーザーを増やしていけるのではないかと考えている。

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