社食の代わりに近隣の外食店で使える食事券を配り、従業員の食事サポートをしているポニーキャニオンを訪問。ランチタイムの様子をうかがいました。
社員食堂を設置するのは難しいけれど、何かの形で従業員の昼食サポートをしたい。そんな二―ズを持っている企業も多いのでは? 今回は、福利厚生の一環として1990年から食事券(ヴァウチャー)を使って食事補助を行っているポニーキャニオンさんを訪問しました。
社名 | 創立 | 事業内容 | 従業員数 |
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ポニーキャニオン | 1966年10月1日 | 音楽など各種パッケージソフト及びデジタルコンテンツの企画、制作、販売 | 360人(2007年3月現在) |
ご対応いただいたのは総務部の清水かをるさん、関真由美(せき・まゆみ)さん、山口由利子(やまぐち・ゆりこ)さん。まずは食事券を拝見しつつ、制度について教えていただきました。
「食事券はブックレット式になっていて、毎月給料明細と一緒に配布しています。支給額は7000円。費用は会社と個人で半分ずつ負担しています。当社には全国に4カ所の営業所がありますが、どこでも公平に使えるというのがポイントですね」と清水さん。
同社が利用している食事券の発券元はバークレーヴァウチャーズ。シニアマネージャーの岩城寿美鈴(いわき・すみれ)さんによると、「食事券を利用していただいているお客さまのリクエストに応じて、勤務先の近くで利用していただける加盟店を順次拡大しています。現在、全国に3万6000店以上の加盟店があり、虎ノ門界隈だと約50店はあります」という。なるほど、利用できる店が多い方が、使う側としてはうれしいですよね。
ところで、月額7000円という金額、毎日のランチ代とすると足りなくないですか?
「支給額は社員にとって節税になる額にとどめています。この近辺のランチの相場は1000円弱なので、1カ月分のランチ代となると足りないですが、飲食店だけでなくお弁当屋さんなどでも利用できるので選択の幅は広いし、補助があるのは助かります」と関さん。
なんと、現金による食事補助だと所得とみなされ所得税の課税対象になるが、この食事券だと課税対象にならず、従業員にとっての節税になるのだとか。ありがたい制度ですね。
さて、続きは食事をしながら……ということで、みなさんがお気に入りでよく行かれているという、本社裏手にあるレストラン「L☆FCAFE」へGO!
アメリカンダイナー風のお店は、テラス席もあり、居心地がよさそう。道路脇の看板には、加盟店のステッカーが貼られています。
「日替わりのランチセットは飲み物付きで870円。カレー、丼、パスタ、キッシュの4種類ですが、どれも毎日変わるので楽しみなんです。もちろん定番もおいしくて、肉味噌納豆丼はおすすめですよ」と山口さん。
豚汁カレー、自家製つくねチーズ風味……ほんと、おもしろいメニューが多いですね。同店のマネージャー平野真(ひらの・まこと)さんにおうかがいしたところ、定番は50〜60種類。日替わりなどを加えると数は把握できないくらいあるそう。どれもボリュームも満点で食べ応えあり、お味の方もGOOD!です。
「お弁当を買って食べることもありますが、外のお店で好きなものを食べるのは気分転換にもなっていいですね」とみなさん。部署や職種により勤務時間が異なる会社の状況にも、自己管理で好きなものを食べるスタイルが合っているようだ。ところでこの制度、社員全員が利用されていらっしゃるんですか?
「食事券は正社員のほか、契約社員、アルバイトも対象に、希望者を募って配布しています。利用者は全体の約9割。もちろん社長も利用していますよ」と清水さん。
食堂を作るよりは、はるかに手軽に導入できるこの制度。社長、うちもぜひ導入を!