大が小を倒す時代は終わった。速いものが遅いものを制すのだ名言で読む「リーダーの必読書」

彼が1つ質問すると、バロンは自分も同じ懸念を抱いており、既に手を打っていると答えた。すると、ケレハーは「結構だ。進めてくれ」と言った。この会話に要した時間はわずか4分ほどだった。

» 2009年10月20日 12時42分 公開
[フランクリン・コヴィー・ジャパン,Business Media 誠]

 世界は急速に変化している。大が小を倒す時代は終わった。速いものが遅いものを制すのだ。

――ルパート・マードック(ニュース・コーポレーション会長兼CEO)

 伝説的経営者、サウスウエスト航空の会長であり、かつてCEOだったハーブ・ケレハーの例を見てみよう。ロバート・K・クーパーとアイマン・サワフの著書、『ビジネスマンEQ ― あらゆる目標達成のために』で紹介しているエピソードは注目に値する。サウスウエスト航空のメンテナンス業務(7億ドル相当)を一手に引き受ける会社で当時、業務執行副社長をしていたゲーリー・バロンが、ある日社内の廊下を歩きながら、大々的な組織再編案をまとめた3ページの提言書をケレハーに提出した。ケレハーはその場で提言書に目を通した。そして、彼が1つ質問すると、バロンは自分も同じ懸念を抱いており、既に手を打っていると答えた。すると、ケレハーは「結構だ。進めてくれ」と言った。この会話に要した時間はわずか4分ほどだった。

 ケレハーはリーダーとして信頼されているだけでなく、他者にも信頼を示した。彼はバロンの人格や能力を信頼していたのだ。そして、バロンは自分の策を理解しているとケレハーは信じていたので、会社は信じ難いスピードで動くことができた。

(『スピード・オブ・トラスト』23ページより抜粋)

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開催概要
日程 1.11月5日(木)〜11月6日(金)
2.2010年2月18日(木)〜2月19日(金)
時間 9時〜17時(2日間とも)
料金 10万1850円
会場 フランクリン・コヴィー・ジャパン セミナールーム(東京都千代田区麹町)

『スピード・オブ・トラスト 「信頼」がスピードを上げ、コストを下げ、組織の影響力を最大化する』

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 「どんな状況であれ、信頼ほど即効性が期待できるものはないと断言できる。そして、世間の思い込みに反し、信頼は自分でなんとかできるものなのだ」――。

 『7つの習慣』で著名なコヴィー博士の息子、スティーブン・M・R・コヴィーが、ビジネスにおける“信頼の力”を体系化したのが本書『スピード・オブ・トラスト』。

 企業の不祥事や社内の権力争い、人間関係の崩壊などが問題視される昨今、新しいリーダーに求められる能力とは何なのか。私たちが行うあらゆる活動の質に働きかける信頼の力を、本書中の“名言”を抜粋しながら解説します。


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