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» 2011年09月15日 15時10分 公開

ハリー・ポッターのダイニングホールみたい!? IT企業でなくてもフリーアドレス実現脱ガンジガラメの働き方(2/3 ページ)

[まつもとあつし,Business Media 誠]

書類・資料を圧倒的に減らし、節電にも成功

部署毎から選ばれた「本社移転プロジェクト」メンバーの一人、松本朋子さん。販促や社内広報の担当でチラシやノベルティのサンプルなど資料も多い職種だが……

 とはいえ、フリーアドレスに対して切実な懸念もある。その1つが、いま触れた「荷物の移動」だ。いまあなたが座っている机の周辺にはどの位の書類、備品、その他の雑多な荷物があるだろうか? 「毎日それを出して、すべてをしまううことなんてできない」という人も多いはずだ。JINSではどのようにそれを解決したのだろうか。

 冒頭に紹介したように、JINSではワークスペースに個人用の資料棚は置かず、部署毎に割り振ったキャビネットを使う。「部署全体で使うことができるスペース」が明確なので、自然と資料や備品は共有する習慣ができるというわけだ。いま盛んに叫ばれている「ペーパーレス」を特には意識していないというが、よくありがちな皆が同じ資料のコピーを手元に持っている、といった無駄がない。普段から共有スペースの中で何がどこにあるのかを意識しているため、検索性も上がるという。

 実際引っ越し前のオフィスからはキャビネットの数は4割減。引っ越し前に新しいオフィスでは収納スペースが減ることを周知したため、引っ越しの際に、必要性の低いものの処分も進んだ。「最初は収納スペースが足りないのでは、と戸惑いの声がありましたが、やればできました。わたし自身も段ボール6箱の荷物とともに引っ越してきたのですが、販促関連の資料など4箱分は思い切って捨てて来ちゃいました」と松本さん。紙資料はスキャンして電子化し、ノベルティのサンプルは「必要ならば業者の方が持ってきてくれる」と割り切って処分できたという。

 また、旧オフィスではデスクトップPCが中心だったが、デザインなど特定の業務を除きノートPCに切り替えたことで、電力消費量も76%減らすことに成功している。基本的に13インチ程度の画面を持つ機種を選定しているので、作業効率が落ちることも無かったという。

風通し・見通しのよい空間を目指して

経営企画担当役員の冨田晋輔さん

 フリーアドレスによって勤怠管理が難しくなるのではという質問に対しては「もともと店舗を回ることが多いスーパーバイザーのマネジメントは、オフィス内での把握とは別の方法で行っていたので、その影響は少ない」と冨田さんは答える。

 以前のオフィスでも数カ月毎に、コミュニケーションの活性化を目的に座席のシャッフルを行っていたが、そのたびに手間と時間が掛かっていた。フリーアドレスによって、そうしたことからも解放されたという。

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