高畑さん 先ほど土橋さんがスキャンしたページの前後関係が分かる、管理ができるのがいいと話していましたが、僕なんかは「KYBER」(※)でOCRするときに手書きでハッシュタグ(「#hack」など)を付けるんですよ。すると後でハッシュタグで分類できるので非常に楽です。
(※)本記事では、ユーザーが指定して手書き文字を人力で識別し、OCR(光学式文字読み取り装置)するオーリッドの技術のことを示します。
KYBER SmartNote:KYBERの仕組みを設けたノートタイプの製品。ノート1冊に価格を付け、1ページずつ文字認識するシステム。ラインアップは表示デザインに応じてクラシックシリーズ/モダンシリーズの2タイプがあり、サイズはスマートフォンサイズ(縦×横が約60×115ミリ)、A7、A5、A6)
KYBER SmartMarker:マーカータイプの製品。マーカー色である蛍光オレンジで塗った、もしくは囲まれた部分の文字をKYBERで文字認識する。マーカー1本で5000文字を変換できる
竹村さん KYBERについては私も部分認識をやってほしくて、開発に携わっている縁もあってオーリッドさんにお願いしたんですよ。ただ部分認識だと、KYBERの課金制だと逆に高く付いてしまう可能性があるんですよね。KYBERはノートで買うと1冊単位のカウントで人力文字認識しているので。それで結局、マーカータイプの「KYBER SmartMarker」に行きついたんです。マーカータイプは文字数でのカウントなので、塗ったところだけを認識して、手間もないし“もったいない感”がないわけです。
舘神さん 塗ってないところは認識しなくていいってことですもんね。
竹村さん そうですね。僕は名刺管理にKYBER SmartMarkerを使っていますが、やり方がずるくて、というのもKYBERにも名刺専用のプランがありますが、それだと名刺1枚12円から16円くらいします。なので私はどうするかというと、マーカーで認識してほしい部分だけを塗って、例えば名前だけでよければ5文字以下で済む場合もあります。メールアドレスと電話番号を入れても40文字ほどです。1本(1980円)で125人〜1000人分くらい管理できるのでお得です。認識させていない項目は名刺のスキャンデータを見ればよいですから。
KYBERはメモ帳1冊いくら、という売り方もしていて私も「Thinking Power Note」にKYBERの課金プランを付けて売っていますが、要はノートは何でもいいわけです。部分的にも使えるので。
舘神さん KYBERをそう使うのは思い付かなかったな。
竹村さん ノートだと、意外とすぐに終わっちゃう(使いきってしまう)んですよ。だから認識しない文字を書くのはもったいないとなって、結局清書用になってしまう。
一同 あ〜。
竹村さん それでいろいろ迷って、認識用としない用の2冊分ノートを付けたりして、苦肉の策ですよね(笑)。
高畑さん つまり下書き用ですね。
竹村さん そうです。しかし最終的には、そんなせこいことできないのでこの方法はやめて、最後はマーカー(文字数で課金)になったというわけです。
高畑さん 個人的にもKYBER SmartMarkerのコンセプトはいいですが、できれば後から消せるといいですよね。つまりマーカーだとオレンジ色の線がはっきり残っちゃうので。マーカーで線を引いたノートが嫌になっちゃう。そこがまだちょっと検討の余地がありそうです。
竹村さん そう、そう。ノートもだし、本などはマーカーで汚れちゃうと嫌ですよね。だから魔法インクのような感じで、消えてくれるとか。そういうのが本当はいるんですよね。
舘神さん そのマーカーを消せる消しゴムとか!
竹村さん パイロットのフリクションとかね。いいんですけど、本当にきれいには消えないということも問題になって。
清水さん フリクションといえば専用の消しゴムが出たんですよね。消す用の。
竹村さん 専用の? キャップの裏じゃなくて?
清水さん 消しゴムの形をしたものが出たんです。
高畑さん ゴムの部分だけどを大きくしたんですよね。
竹村さん いいですね! やはりユーザーインタフェースは大切ですよね、消しゴムは消しゴムっぽい形をしていないと。
舘神さん 形はメッセージですからね。
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