高畑さん (何かを取り出して)完璧に消せる電動タイプを作ってみました。電動フリクション。これすごいきれいに消せます。すーごいきれいに消せます。
一同 おーこれいいですね(これまでで一番の盛り上がりに)
高畑さん 要は熱が発生すればいいので、これは非常にいいですよ。
竹村さん でも高畑さん、さらにこれにボタンを付けたりして、震災の時は火を起こせるとか(笑)逆にもっと高速回転するとか。
土橋さん これもともともちろんできます。ゴムはフリクションのペン先に付いているものを引っこ抜いただけなので形を削ってはめればいいわけです。は普通の消しゴムが入ってたんですか?
高畑さん そうですそうです。
竹村さん めちゃめちゃ速く消えますね〜。
清水さん これほしいな〜。
高畑さん 標準装備のラバーだと手のストロークによっては違うところまで汚れてしまうので、ピンポイントで消したいんですよ。
舘神さん 電動歯ブラシの発想ですね。
竹村さん 今ね、話を聞いていて思ったのですが。皆さん、この本知っています? 『アイデアの作り方』。
高畑さん 知ってます知ってます。
竹村さん 高畑さんの発想パターンはいつもこれですよね?
高畑さん 割とそうですね。
土橋さん これって先端をもう少しとがらせることもできます?
高畑さん もちろんできます。ゴムは市販のペン先に付いているものなので形を削ってはめればいいわけです。
高畑さん 後は当てたところだけが消えるので、先にペンでわーって塗っておいて、消した部分で文字を書く(抜く)こともできます。
一同 あーなるほど。
竹村さん これみたいですね(取り出す)。昔おもちゃであった、ビニール素材の上に書いて消してが何回もできるやつ。これの応用で、実はピンクにだけ反応するソフトを作って、KYBERに送るというのを考案中なんですけど、筆記の精度が悪くて。
高畑さん こういうやつですか?(取り出してきて見せる)。これ駄菓子屋で売っていたやつです。
竹村さん それですそれです。
高畑さん この考えって、キングジムの「ブギーボード」でいいわけですよね。僕的にはプチタイムスリップが好きなので、ブギーボードをさかのぼるとこれになるわけですが。
竹村さん それの方が全然ブギーボードよりもいいですよ。最近のブギーボードを見るとテクノロジーの方に走っているでしょ。
高畑さん ブギーボードで書いたやつは位置認識をしてデジタル化するじゃないですか。そんなことするくらいなら、KYBERで読んじゃえばいいってことですよね。それは確かにありですね(次回「数年後、生き残っているスマート文具を占う」に続く)。
参加者 | 氏名・肩書・文具とのかかわりなど |
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高畑正幸(たかばたけ・まさゆき)さん 文具メーカー勤務・文具王 「TVチャンピオン」(テレビ東京系列)の文房具通選手権に過去3回参加し、全て優勝した“文具王”。「未来の普通は無理して買え」をポリシーとし、既存の文具のみならず、次世代の文具やガジェットも積極的に使う。 |
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美崎栄一郎(みさき・えいいちろう)さん 著述家 会社員時代から文房具が好きで、文具術や仕事術に関する書籍を複数出版し、勉強会なども主催。2011年にフリーランスとなり執筆や全国で講演活動などを行っている。 |
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土橋正(つちはし・ただし)さん 文具コンサルティング 文具の展示会「ISOT」の事務局を経て、土橋正事務所を設立。文具メーカー、文具ショップのコンサルティングをはじめ、文具ウェブマガジンの発行、数々の執筆活動やテレビ、雑誌にコメントを寄せている。 |
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竹村譲(たけむら・ゆずる)さん 富山大学非常勤講師 DOS/V生みの親の1人であり、32年間の日本IBM勤務中に約20年ThinkPadのほかIBMのパソコンに携わった。現在は大学の非常勤講師としてブランドデザインやメディアリテラシーを教えている。ツバメノートの別製「Thinking Power Notebook」の発案者。 |
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舘神龍彦(たてがみ・たつひこ)さん 手帳評論家 手帳評論家として手帳の活用術などに関する書籍出版や講演活動を行っている。スマートフォンと手帳、また電子ペンといったアナログとデジタルの融合についても探求。 |
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清水敬輔(しみず・けいすけ)さん 会社員 会社員として勤務する傍ら、さまざまな朝活に参加するようになって5年。最近は、休日の朝カフェに集まりお薦めの文具を持ち寄って紹介するという「文房具朝食会」の運営にかかわっている。 |
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