マンションの1室から縁起のいい“出世ビル”へベンチャー企業オフィス100選【ユニークビジョン編】

ソーシャルメディアの利用に特化した活用コンサルティング事業などを行うユニークビジョン。2013年7月にオフィスを移転し、オープンな環境作りにこだわった。

» 2013年09月18日 11時50分 公開
[オフィス通信]

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本記事は「オフィス通信」で掲載した記事を一部抜粋・編集して掲載しています。


 ソーシャルメディアの利用に特化した活用コンサルティング、ブランドコミュニティー構築、SaaS事業、メディア事業を展開するユニークビジョン。代表取締役社長の白土`良之は、大学卒業後、海外留学やITコンサルティング会社、ケータイ小説サイト運営会社への参画を経て、2006年にフューチャースコープの創業メンバーに加わり、2008年に独立して同社を立ち上げた。

顧客の「ユニークビジョン」の具現化をサポートする

 「『ユニークビジョン』という社名は、決して『私たちは他にないユニークなビジョンを持っていますよ』などと思い上がっているわけではありません。いろいろな企業の皆さんがそれぞれ他にないユニークなビジョンを持っていて、私たちは、それを具現化するためのお手伝いをさせていただく、という意図があります」(白土`氏)

 同社の基幹事業は「Facebook」や「Twitter」などのソーシャルメディアの活用戦略策定や運用コンサルティング、統合管理ツール「ベルーガ」の運営などを通じて顧客企業のビジネスをサポートすること。設立当初は先輩経営者のオフィスの一角を間借りしていたが、その後神宮前のマンションの1室に移転。そして2012年7月2日より現在の「AIKビル」4階のオフィスで業務を開始している。同ビルは業界では知る人ぞ知る「出世ビル」の1つであり、さらなる飛躍を目指す同社にとっては縁起のいいステージだ。

 「社員3人体制でスタートしましたが、社員が増えていく中でマンションが手狭になり、移転しました。7月現在、社員は13人まで増えています」(白土`氏)


会議室はホワイトボードで囲み、外にいても話の内容は聞こえる(左)、間仕切りのない執務スペースは作業中もメンバーの会話が絶えない(右)

情報共有を促進する環境で小回りの利く対応が可能

 「オフィスに関してはとにかく『オープンな環境にしたい』という思いがありました。会議室スペースにしても、壁や間仕切りでクローズにする考え方もありますが、オープンな環境作りのために意図的にホワイトボードで囲むだけにしてあります」(白土`氏)

 クローズドスペースを作らなかったのは、コスト削減の意味もあるが、同社の企業風土に合わせたところが大きい。こうすることで、会議室内で話し合われている内容はすべて執務スペースへ筒抜けとなる。秘密保持の観点からは不用心かもしれないが、変化の速いネットベンチャー業界においては「メンバー全員が情報を共有する」ことが変化に対する迅速な対応を可能とし、顧客満足度を高めることにもつながる。そういった意味では、理想的な形態といえる。これにより、メンバーは組織の進むべき方向をあらかじめ察知でき、急な変更等にも小回りの利く対応が可能となった。

 同社のオフィスデザインはコーポレートカラーともいえる「白と赤」で統一されている。白土`氏によれは、これは「たまたまそうなった」とのことだが、結果として統一感と機能美あるオフィスに仕上がっている。取材時点で移転から1年近くが経過していたが、白い天板のテーブルは新品のように磨き上げられていた。


バランスボールは社内のどこへでも転がしてレクチャーが行える(左)、フリースペースの長テーブルといすは無料で譲り受けた物だという(右)

 「メンバー全員が持ち回りで毎朝オフィスの掃除を行っています。また、デスクの上には余計なモノは置かないように指導しています」(白土`氏)

 同社オフィスでは、仕事中に私語も含めた会話のやりとりが活発に行われ、成長企業にふさわしい活気にあふれている。

※本記事は、オフィス通信で掲載された記事を一部修正し、転載したものです。(執筆:浦上史樹)

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