一方、FileMaker Proの住所録なら、個人のデータを1画面に表示する「フォーム」か、頭文字ごとに分けた状態で見られる「リスト」から表示の形式を選べる。ボタンを押したり、メニューから選ぶだけで必要な情報を見つけられるのが快適だ。

フォーム形式は、左上にある「連絡先詳細」を押すと切り替わる。顔写真を張っておけば、別の担当が初めて訪問する場合にも分かりやすい。住所を入力すると、その下に地図が表示されるのも便利だ。左上のページめくりボタンで他の人に切り替えられるもちろんFileMaker Proでも、1つのデータベースを共有してほかのマシンからアクセスするよう設定できる。PCから見る場合は台数分だけFileMaker Proを購入する必要があるが、iPhoneやiPadから見るならファイルメーカーが無料で提供しているiOSアプリ「FileMaker Go」をインストールすれば、社内の無線LANを経由して閲覧できる。最大5台まで同時にアクセスできるので、他人が開いているから情報が見られないということもない。将来、5台以上で共有したくなったときは、FileMaker Serverというサーバソフトウェアを導入すればOKだ。社外で使う場合には、iTunesを使ってファイルをコピーするのが手っ取り早い。
1台のPCにFileMaker Proのファイルを置き、ほかのPCのFileMaker ProやiPhone/iPadアプリのFileMaker Goからアクセス。ユーザーを指定して特定の人だけに編集権を付与したり、閲覧のみにしたりといった権限を設定することも可能だ
同じページをiPadで開くと、より画面が広くて見やすい上、編集もラクだ。iPhone/iPadはカメラが付いているので、もらった名刺を撮影して顔写真のところにとりあえず割り当てておき、あとでPCで拡大表示して入力するという運用もできるここまで紹介した機能は、FileMaker Proに付属するテンプレート(FileMakerでは「Starter Solution」という)にまったく手を加えずに実現できるのもうれしい。ちなみにテンプレートには、PCだけでなく、iPhone/iPad用のデザインも含まれている。
Starter Solutionの選択画面(「ファイル」メニューから「Starter Solutionから新規作成」を選択)。FileMaker Pro 13では、イベント管理やタスク、従業員情報、資産といった16種類がプリセットされるスタッフの一人が更新するだけで、最新の名刺情報がスタッフ全員に行き渡ったり、社内でアプローチした営業先のデータを確認できたりと、住所録はどの業種でも有効なデータベースだ。効率化の第一歩として試す価値ありだ。
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