ビジネスにおいて、まず紹介しなければいけないのは、何よりも自分自身です。会社の歴史やヒット商品などの話は、関係ができてからすれば十分です。
本連載は、野呂エイシロウ著、書籍『「話のおもしろい人」の法則』(アスコム刊)から一部抜粋、編集しています。
「話のおもしろい人」は、相手によってカメレオンのように言うことを変え、女性のネイルをチェックし、おみやげにガリガリ君をもっていく。
「話のつまらない人」は、半沢直樹』のように自分を押し通し、女性からのメールをチェックし、おみやげに高級アイスを持っていく。さて、そのワケとは――?
さまざまなヒット商品や人気番組の「かげの仕掛人」が教える、話しベタでも人の心を“ワシづかみ”にできる48の話し方。この法則さえ知れば、
・人に怒られない
・異性にモテる
・仲間に嫌われない
・仕事がうまくいく
で、人生が変わります!
ビジネスにおいてよくありがちな、話し方のマズイ例があります。自分の話ではなく、会社の話ばかりをするパターンです。
弊社では、私どもは、手前どもは――、そんな話を聞かされると、正直うんざりします。会社なんて、しょせん器(うつわ)です。目の前にいるあなた自身がどんな人間なのか、○○株式会社にいるあなたはどんな実績や力を持ち、今後どのような方向に進もうとしているのか、それを聞かないことには何も話しようがありません。
「当社は○○プロジェクトを展開していまして……」
(展開しているのは御社の経営者であって、あなた自身ではないよね? あなたはそのなかで何をしているの?)
「最近では○○がヒットしていまして……」
(それ、別の人の手柄ですよね? あなた自身は関係ないのではありませんか?)
「手前どもは1900年の創業でして……」
(そんな昔のこと、今と何の関係があるの? そもそも、あなたも僕もそのとき生まれてないでしょ!)
もちろん、そういう思いは口には出さず、心にとどめておきます。でも本当は、声を大にして言いたい。
「会社のことはどうでもいい! あなたは『誰』ですか?」と。
ビジネスにおいて、まず紹介しなければいけないのは、何よりも自分自身です。ピンとこなければ、法則のつもりで「会って最初に会社の話をするな!」と覚えてください。会社の話は、関係ができてからすれば十分です。
例外的に、会っていきなり会社の話をしてもいい人がいます。それは経営者です。とりわけ創業経営者は会社と一体です。ソフトバンクは、ある意味、孫正義さんそのものでしょう。
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